2016.01.12

男子フリースタイルの全日本チームが合宿スタート

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 年末から元旦に今年の初練習をした男子フリースタイルの全日本チームが1月11日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿を再スタート。学生選手の一部は参加できなかったが、3月末から始まる3度のオリンピック予選へ向けて本格スタートを切った。

 男子フリースタイルの和田貴広強化委員長(国士舘大教)は「集中力のある練習」を強調。最初の予選までの約60日間、「単にがむしゃらに練習し、スパーリングの本数だけをこなす練習ではダメ。打ち込みやスパーリングの一本、一本に集中して取り組み、考えての練習が必要」と要望した。

 疲れがたまって、これ以上の練習は無理と思ったら、「やらなくていいし、やらせない。その場合はしっかり休み、次の日から集中力をもってしっかり練習すればいい」とまで伝え、集中力のない汗を流すだけの練習を“禁止”した。

 合宿は17日まで行われる。その後、25日~31日、2月8~17日、同24~29日と断続的に行われる予定。男子グレコローマンは今月末からハンガリーへ遠征して外国選手との合同合宿をこなし、大会にも出場するが、フリースタイルは国内での練習に専念する。

 和田委員長は「遠征しようかどうしようか、最後まで迷った。昨年の世界選手権を分析し、体力の強化からくる攻撃力が必要と判断した。遠征して大会に出場すると、移動時間、時差ぼけ、減量などがかかわってきて、じっくり練習できなくなる可能性がある」とし、予選に挑む選手は約2ヶ月間、国内でじっくり強化するという。

 オリンピック予選には昨年12月の全日本選手権の1、2位の選手が出場する予定。どの選手がどの大会に出場するかは、チャンピオンの希望を聞くなどして近日中に決定する。規定では、チャンピオンが3大会中2大会を選択することになっている。

《オリンピック予選・日程》
3月18日(金)~20日(日): アジア予選(カザフスタン・アスタナ)
4月22日(金)~24日(日): 世界予選第1戦(モンゴル・ウランバートル)
5月6日(金)~8日(日): 世界予選最終戦(トルコ・イスタンブール)

日本代表に返り咲いた前田翔吾(クリナップ)

最重量級の指導にも力を注ぐ和田強化委員長

松永共広コーチと田南部力コーチによる技術指導

練習の最後は強烈な差し合い、押し合い