オリンピック・アジア予選へ向けて…男子フリースタイル強化委員長・和田貴広（国士舘大教）
※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
オリンピックの出場枠をかけた闘いは、３月18日（金）～20日（日）にカザフスタン・アスタナで行われるアジア予選、その後に行われる２度の世界予選で行われる。
男子両スタイルは全日本選手権の優勝選手が３大会のうち２大会を選択し、出場枠を取ればオリンピック代表に内定。２位の選手が出場した大会で出場枠を取れば、１位の選手とプレーオフを実施し、勝者が代表に内定する。
最初の大会、アジア予選は各階級とも上位２選手が出場枠を獲得する。どの階級も全日本王者が挑むものと思われる。男子フリースタイルの和田貴広・強化委員長（国士舘大教）に、予選へ挑む意気込みを聞いた。（取材＝増渕由気子）
元旦練習で選手の練習を見つめる和田貴広・男子フリースタイル強化委員長（国士舘大教）
全日本選手権を振り返ると、74kg級の高谷惣亮（ＡＬＳＯＫ）や山口剛（ブシロード）など経験と実力がある選手が勝ち上がったという印象が残った階級もあれば、57kg級や125kg級など新勢力が出てきた階級もあった。
全日本選手権は、日程が前から決まっているので、そこに集中してぬかりなく準備してきた選手が勝ったと思う。57kg級の樋口黎（日体大）や125kg級の山本泰輝（拓大）などの若手選手たちは経験が足りないので、本人がどこまで対応できるかがポイントだと思っている。
最軽量級と最重量級で世代交代が起こったが、全体的に見ると、代表に若手が固まったわけではなく、86kg級にはベテランの松本真也（警視庁）が入り、若手とベテランがちょうどよく入ったなという印象がある。
ナショナルメンバーの共通の課題は、攻撃が単発であること。一発で仕留める力は持っているけど、レベルが高い海外では通用しないので、どんな態勢になってもしぶとく攻めることや、連続攻撃を指導していきたい。
３月までの全日本合宿は、１月に２回、２月に１回を予定。３月に１回集合して、そのままカザフスタン（アジア予選）に出発予定。３つの予選を全力で闘い抜く」
