※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【男子グレコローマン59kg級】
イスマエル・ボレロ・モリーナ(キューバ=Ismael Borrero Molina)
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(撮影=矢吹建夫)
1992年1月6日生まれ、23歳。8歳からレスリングを始めるが、カデット、ジュニア時代は国際大会での特別な実績はない。2012年パンアメリカン選手権60kg級で優勝。2013年も同選手権で勝ち、世界選手権にも出場して11位。3回戦で倉本一真に敗れた。
階級区分変更によって2014年から59kg級へ。パンアメリカン選手権で3年連続優勝し、世界選手権では5位へ。2015年はパンアメリカン大会で7位と振るわなかったが、世界選手権では決勝で2012年ロンドン・オリンピック2位の選手相手にローリングの連続技を決め、わずか32秒でテクニカルフォール勝ちし、見事に優勝した。
■イスマエル・ボレロ・モリーナの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[Tフォール、0:32=8-0]Rovshan Bayramov(アゼルバイジャン) 準決勝 ○[Tフォール、3:44=9-1]Almat Kebispayev(カザフスタン) 4回戦 ○[8-6]Kim Seun Ghak(韓国) 3回戦 ○[Tフォール、1:32=8-0]Soslan Daurov(ベラルーシ) 2回戦 ○[5-4]Deniz Menekse(ドイツ) 1回戦 ○[4-2]Spenser Thomas Mango(米国) |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Ismael Borrero Molina(キューバ)
[2]Rovshan Bayramov(アゼルバイジャン)
[3]Yun Won-Chol(北朝鮮)
〃 Almat Kebisbayev(カザフスタン)
[5]Arsen Eraliev(キルギス)
〃 Soslan Daurov(ベラルーシ)
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《2016年3月・アジア予選展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
アジアから北朝鮮、カザフスタン、キルギスの3ヶ国が出場枠を獲得したが、最も抜けてほしいと思われたイランが取れなかった。2012年ロンドン・オリンピック優勝で世界一に7度輝いているハミド・スーリヤンになるか、若手選手になるか分からないが、最もマークすべき選手となろう。
2013年(60kg級)と2014・15年のアジア選手権を制し、2014年世界選手権3位のエルムラト・タスムラドフ(ウズベキスタン)も、アジアでの手ごわい相手であることは間違いない。アジア選手権で太田忍が2年連続で敗れている相手だ。
2015年アジア選手権は5位だったが、世界選手権では7位に入賞した22歳のキム・スンハク(韓国)がどこまで実力をつけるか。