※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
合宿を訪れた栄和人強化本部長。選手を激励した。
栄強化本部長は、世界選手権の代表が決まってから初めて男子の合宿を訪れた。多少のけがはあるものの、世界選手権代表がしっかりとスパーリングをこなす練習を見て、「安心した。ここに来るまでの間に福田会長から電話をもらい、『気合を入れてこい』と言われた。『大丈夫だ』と報告できる」と満足そう。
「世界選手権代表は嫌でもプレッシャーがかかると思うが、期待を一身に背負い、『オレがやってやるんだ』という気持ちになってほしい」と日本代表選手に自覚をうながすとともに、「(国内大会で)負けた選手も、落ち込んだり、自分で壁をつくったりしないでほしい。(日本代表の)練習相手として来ているんだ、などと思う必要はない。次に勝つために来た、と思ってほしい」と、2番手選手や若手選手を激励した。
さらに、「コーチは選手を強くなってほしいと思って指導しているが、選手がその100倍くらいの気持ちをもって取り組んでくれなければ、強くなることはない。『絶対にオリンピックに出るんだ』という気持ちを強く持ってほしい。勝つために必要なことは、本人の気持ちだ」と話した。 高谷惣亮(ALSOK)のスパーリングを和田貴広・男子フリースタイル強化委員長が見守る
昨年の世界選手権で銀メダルを取り、主将としてチームを引っ張る74kg級の高谷惣亮(ALSOK)は、20日からのポーランド遠征に言及し、「負けに行ってきます。鼻をへし折られてきます。負けた中から得るものがあるはずです」と、独特の言い回しで試練に挑む気持ちを表した。世界2位という過去を捨て、あらためて世界に挑む壮絶な気持ちは十分。
和田委員長も「世界2位になったことで多くの選手から研究されているはず。去年の成績のことは忘れ、挑戦者としてやってほしい。去年はそれがあったから、いい結果につながったと思う」と要望した。
世界選手権代表チームは20日からポーランドへ向かい、24日にワルシャワで行われる「ジオルコウスキ国際大会」に出場する。和田委員長は「レベルの非常に高い大会だが、いい成績を残し、そこをステップに世界選手権へ臨みたい」と話した。
![]() 57kg級代表の高橋侑希(左=山梨学院大)と65kg級代表の石田智嗣(警視庁)の壮絶スパーリング |
![]() 期待の若手を呼んで激励し、報道陣に紹介する栄強化本部長 |
![]() 練習の最後を締めた補強トレーニング |
![]() 1978年から全日本チームの面倒を見ている菅平プリンスホテルの大久保寿広オーナー。選手へ熱いエールを送った |