※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
ポーランドへ向かった男子グレコローマン・チーム
西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長(拓大職)は「この遠征が世界選手権へ向けての一番の勝負どころ。どんな選手が参加するかの情報は入っていないが、毎年かなりハイレベルの合宿、大会とのこと。(合宿の)期間は十分にあるので、時間をかけてしっかり鍛えてきたい」と話す。
「みんな体力はあるけど、外国選手と闘う慣れが必要。このくらいの(レベルと期間の)合宿をやらないとならない」ときっぱり。
5月にルール変更があった。他に、パーテールポジションの防御の時など、ルールの変更と言うより解釈が変わっている部分があるのが事実。「ヨーロッパ大会も終わって固まっていると思う。しっかり確認し、覚えてきたい」と、新ルールに慣れる目的も口にした。
馬渕賢司コーチ(中京学院大監督)は「合宿をやって大会なので、強化と調整の兼ね合いが難しいかもしれないけれど、これらも経験。すべてのことを吸収し、世界選手権、さらに、その後のオリンピック・トライアルへつなげてほしい」と期待した。 遠征をあいさつをする西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長(拓大教)
この階級の国際大会は、昨年1月のヤデガー・イマム国際大会(イラン)のみ。外国選手からすれば“手合せしたことのない未知の選手”というわけで、ここで手の内を見せないことも作戦として考えられるが、「それはないです。いま、自分の持っているすべてを出し切ってきたい」と、国際舞台で今の実力を診断してくる腹積もりだ。
98kg級の米平安寛(三恵海運)は、2013年に日体大の遠征でこの大会に参加したことがある。その時は「何もできなかった。力の差を感じた」そうだが、「あの時に比べれば変わっているはず。今の力をしっかり試してきたい」と言う。
今年2月のイラン遠征が自身の目の病気で流れたので(注=中東情勢によって遠征自体が中止へ)、社会人2年目にして、これが初の全日本遠征への参加となる。しかし緊張感はまったくないそうで、「むしろ、わくわく感ですね。しっかり鍛えてきたい」と言う。
むしろ、4月から三恵海運に入社し、会社の名前を背負ってやることに、いい緊張感を感じている様子。「モチベーションは上がっています」と話し、世界へ挑む。
◎役員
【男子グレコローマン監督】西口茂樹(拓大教)、【同コーチ】馬渕賢司(中京学院大監督)
【男子グレコローマン・トレーナー】大山貴裕(東芝病院)
◎選手
▼59kg級 田野倉翔太(クリナップ)
▼66kg級 泉 武志(一宮グループ)
▼71kg級 花山和寛(自衛隊)
▼75kg級 金久保 武大(ALSOK)
▼80kg級 前田祐也(拓大)
▼85kg級 岡 太一(自衛隊)
▼98kg級 米平安寛(三恵海運)
▼130kg級 園田 新(拓大)