※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=保高幸子) 亜細亜選手権前最後の全日本合宿がスタート
男子の全日本合宿といえば、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われることが多いが、選手層の厚い大学生は本分である学業優先のため、授業のある時は北区にある味の素トレセンまで通えず、合宿に参加できない。年間の全日本合宿の大半にあたる「授業のある時期」に全階級でトップ選手がそろうことは難しい。
男子グレコローマンの西口茂樹・強化委員長(拓大教)は「日体大で合宿を行うことで、太田忍(日体大=59kg級)はもちろん、電車で30分ほどの距離にある拓大の園田新(130kg級)も参加することができ、代表が勢ぞろいする。日体大にはグレコローマンの選手が多いので、総勢60人ほど集まる。多くの練習相手を見つけることができる」と利点をあげた。
日体大の松本慎吾監督は「与えられた環境で強くなることが大切だが、日体大の学生にとっては他の所属と肌を合わせることができるいい機会。1分でも5分でも、普段できない練習をできることは価値がある。OBも含めると日体大から5人が(アジア選手権・グレコローマンの)代表に選出されている。彼らは普段と同じ練習場所で調整できる」と話した。
代表組と練習することで学生の士気も上がり、グレコローマン全体のレベルアップにつながるメリットのある合宿の初日は、約2時間、熱のこもった練習が行われた。日体大の通常練習は2時間半弱のため、その後は日体大の学生の追加練習が行われた。
合宿は2日まで行われる。アジア選手権代表は、男子フリースタイルが5月1日深夜(2日未明)、女子が2日、男子グレコローマンが4日にそれぞれ出発する。
![]() 練習風景 |
![]() 角一哲児トレーナーによる筋力トレーニング |