※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
高校レスリング界も“東高西低”―。3月28~29日に新潟市で行われた全国高校選抜大会の個人戦では、関東地方を中心とした東日本の強さが目立った。
決勝に進出した16選手の内訳は「関東=7、東海=3、近畿=4、東北1、北信越=1」。3位以上の32選手の内訳は「関東=14、東海=5、近畿=4、東北=2、北信越=1、中国=1、四国=1、九州=2」。
ともに関東が過半数近くを占め、関東から近畿までのいわゆる“東海道沿線”が占めた割合は、決勝進出選手で87.5%、3位以上の選手が78.1%。大きな偏りが出てしまった。 60kg級準々決勝で優勝した成國大志(三重・いなべ総合学園)と対戦した榊大夢(青=鹿児島・鹿屋中央)。負けたとはいえ、互角の内容だった
全国少年少女連盟に登録しているキッズ教室は260チームあり、関東地方が92チームと群を抜いている(他は、北海道・東北=35、北信越=21、東海=28、近畿=21、中国・四国=30、九州・沖縄=30)。関東地方にはキッズ時代からレスリングをやっている選手が多いわけで、高校1・2年生(新2・3年生)の段階では、「差が出て当然でしょう」と言う。
「各ブロックの強化担当者はしっかり強化しています。強化担当者はもちろん、各県レベルで将来につながる強化をやってほしい」と、東西格差の是正というより、焦らない選手育成を望んだ。