2014.09.14

【世界選手権第6日・特集(インタビュー)】男子グレコローマン66kg級・音泉秀幸(ALSOK)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

■音泉秀幸の2014年世界選手権成績
3回戦 ●[0-6]Hasan Aliyev(アゼルバイジャン)
2回戦 ○[警告、4:14=2-0]Donior Islamov(モルドバ)
1回戦 ○[5-0]Fredrik Holmquist Bjerrehuus(デンマーク)

(撮影=保高幸子)

 ――3試合を振り返ってください。

 音泉 今回はスタンド戦で(コーチから)言われたことをきっちりでき、世界で闘うことを証明できたと思います。ですが、最後の詰めが甘かったのが敗因です。

 ――アゼルバイジャン戦の4点となるバック投げは、あっという間に持ち上げられた感じですか?

 音泉 そうですね。(1点を争う展開で)どちらもきつかった中で、最後に相手の一瞬の力が強いというところが、差だと思います。詰めが甘かったので、こういう結果になったと思います。

 ――その部分を除けば、3試合でスタンドでの闘いは、思ったことができましたか?

 音泉 できました。コーチ陣の言ってくれた「前に出るレスリングができれば負けない」という内容だったので、もっともっと磨いて、詰めの甘さをなくしていきたい。

 ――詰めの甘さとは? 具体的にはどんなことですか。

 音泉 3回戦で、ラスト1分で相手にコーションが上がりかけていて、そこの差し合いで、決して気を抜いたわけではないのですが、きつい闘いの中でフォームが崩れたりした結果、やられました。

 ――警告を与えた時の上下の選択では、スタンドを選択することが多かったのですが、これも作戦ですか?

 音泉 そうです。グラウンドで攻めたい気持ちもありましたが、外国選手はすぐに立ち上がったり、守ったりするのがうまく、もしかしたらボクのグラウンド攻撃では休ませてしまうことになるのではないかなと考え、とりあえずヘロヘロにするためにスタンドを選びました。

 ――この階級は松本隆太郎(ロンドン・オリンピック銅メダル)がいる階級なので、メダル争いにはからむ結果がほしかったのでは?

 音泉 もちろんです。メダル争いにからめず結果を出せなかったことで、まだまだ、本当に未熟者です。足りないことがある。

 ――これからは、グラウンドの強化もさることながら、得意のスタンドを強化していく方向ですか?

 音泉 長所を伸ばしたい。まだ確実に返せる技を完成していないので(グラウンドも)臨機応変にやりますが、まずスタンドを重視してやっていきたい。