※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2012年のロンドンでのFILA総会。この時は無風選挙だったが…
なお、FILAは2013年の臨時総会(モスクワ)で、女性理事を最低3人入れることを決めている。現在、2人の女性理事がいるため、女性として唯一立候補しているマリナ・ペリコーネ(イタリア)は無投票で当選するものと思われ、実質、5枠+1枠を19人が争うことになる。
今回で6年の任期満了を迎えるのは、日本の福田富昭会長のほか、チャバ・ヘゲダス(ハンガリー)、ミハイル・マミアシビリ(ロシア)、チェノ・チェノフ(ブルガリア)、アクロルジャン・ルジエフ(ウズベキスタン)、ラファエル・マルティニティー(前会長=スイス)の6人。
このうち、福田会長とマルティニティー前FILA会長が出馬せず、残りの4人が再選を目指す。日本協会からは富山英明常務理事(日大教)が新たに立候補する。
日本からのFILA理事は、1956年メルボルン・オリンピックの総会で八田一朗会長が選ばれ、副会長にも推された。しかし二期目の最中の1966年総会(米国)にて、ロジャー・クーロン会長に対し経理の不明瞭さを追及したため、会長の怒りをかって副会長をはずされ、2年後のメキシコ・オリンピック時の総会で理事も降りた。
4年後の1972年ミュンヘン・オリンピック時の総会で、笹原正三強化委員長(のちの日本協会会長)が理事となり、1996年のアトランタ・オリンピックまで4期24年を務め、途中から副会長にも就任した。
アトランタでの総会では、笹原氏に代わって立候補した福田・現会長が理事に当選。以後、3期18年を務め、2002年の2期目からは副会長も務めて現在に至っている。
富山常務理事と争う立候補者は、各国の会長などが多いほか、ダニエル・イガリ(ナイジェリア)、エルブラス・テデエフ(ウクライナ)、アミール・ハデム(イラン)、ユッカ・ラウハラ(フィンランド)など、往年の名選手も含まれている。
理事選挙への立候補者は下記の通り。
《再任を目指す理事》
HEGEDUS, Csaba(ハンガリー)
=ハンガリー・レスリング協会会長/1972年ミュンヘン・オリンピック・グレコローマン82kg級優勝
MAMIASHVILI, Mikhail(ロシア)
=ロシア・レスリング協会会長/1988年ソウル・オリンピック・グレコローマン82kg級優勝
RUZIEV, Akhroldjan(ウズベキスタン)
=ウズベキスタン・レスリング協会元会長
TZENOV, Tzeno(ブルガリア)
=欧州レスリング連盟会長/ブルガリア・レスリング協会元会長
《新任を目指す立候補》(ABC順)
ABDALKAREEM, Hamed Mohamed(イラク)
=イラク・レスリング協会会長
DAGVADORJ, Dolgosuren(朝青龍=モンゴル)
=モンゴル・レスリング協会会長
DI BUSSOLO PELLICONE, Marina(イタリア=女性)
=1月に死去されたペリコーネ理事の夫人
DITTMANN, Karl-Martin(ドイツ)
=ドイツ・レスリング協会専務理事
GAMA FILHO, Pedro(ブラジル)
=ブラジル・レスリング協会会長
IGALI, Baraladei Daniel(ナイジェリア)
=ナイジェリア・レスリング協会会長/2000年シドニー・オリンピック・フリースタイル69kg級優勝(当時の国籍はカナダ)
KHADEM, Amir(イラン)
=イラン・スポーツ省副会長/イラン・レスリング協会会長/1992年バルセロナ・オリンピック・フリースタイル82kg級優勝
MESKOUT, Fouad(モロッコ)
=モロッコ・レスリング協会会長/アフリカ・レスリング連盟会長
RAUHALA, Jukka(フィンランド)
=フィンランド・オリンピック委員会副会長/フィンランド・レスリング協会会長/1984年ロサンゼルス・オリンピック・フリースタイル68kg級3位
RAVELOSON, Nestor Mamitiana(マダガスカル)
=マダガスカル・レスリング協会会長
SARR, Alioune(セネガル)
=セネガル・レスリング協会会長
SINGH, Raj(インド)
=インド・レスリング協会専務理事/アジア・レスリング連盟専務理事
TEDEYEV, Elbrus(ウクライナ)
=ウクライナ・レスリング協会会長/2004年アテネ・オリンピック男子フリースタイル66kg級優勝
THOMPSON, Noel(ジャマイカ)
=ジャマイカ・レスリング協会専務理事
富山英明(日本)
=1984年ロサンゼルス・オリンピック・フリースタイル57kg級優勝
VANDY SUALLEY, Prince(シエラレオネ)
=シエラレオネ・レスリング協会会長