2014.08.06

男子フリースタイルの全日本チームがポーランド遠征から帰国

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(取材・撮影=矢吹建夫)

 ポーランド・ドブロワで行われた「ジオルコウスキ国際」に出場した男子フリースタイル・チームが8月5日、羽田空港着のルフトハンザ航空で帰国した。

 出迎えた和田貴広・男子フリースタイル強化委員長(国士舘大教)は、「銀1・銅1」という結果に「物足りないと思っています」と第一声。しかし、「遠征の目的がアジア大会と世界選手権を前にして国際大会の雰囲気に接し、外国人と試合をする感覚を取り戻すことが目的だった。けがもないということで、その辺は少し安心しました」とねぎらった。

 このあとは各所属での合宿で鍛えることになるが、「国際感覚の気持ちと意識のまましっかりと練習してもらいたい。猛練習は猛練習で大事だと思いますが、これで海外の選手からポイントを取れるのか、そんな簡単にポイントをやっているようで本番でちゃんとできるのか、そういうことを考えながら国際的な感覚と意識で練習をしもらいたい」と注文した。


 ■鈴木豊監督(自衛隊)「ロシアのトップの選手が出場して、非常にレベルの高い、いい実戦的な強化が出来たと思います。銀メダルの高橋侑希は2月の遠征よりいい内容で、外国人に対しても返しができてきているので、期待できる内容だと感じました。銅メダルの小島豪臣は久しぶりの国際大会でしたけど、今までの経験があるので、試合展開も若い選手よりは大分うまい展開が出来ていました。

 若い学生選手の3人、鴨居正和、保坂健、嶋田大育は、ジュニアとか世界学生選手権は出場していても、シニアは初めてということで戸惑った感じを受けました。ベテラン組では、森下史崇は判定が少しおかしいところもあったんですけど、初戦の入り方が悪かった感じなので、1試合目にどう闘うかによって内容が変わってくる感じでした。」 

 ■57kg級2位・高橋侑希(山梨学院大)「自分のいいところも結構出たんですけど、決勝では詰めの甘い部分が出てしまって、9割方勝っていたのに、逆転され、すごく悔しかったです。逆を言えば、世界選手権前にこの詰めの甘さが分かったので、遠征は有意義になりました。準決勝は昼12時に終わったんですけど、決勝が夜9時過ぎで、試合間隔が空い、てモチベーションと体力の持って行き方が大変だった、こういう経験が今後に生きてくるのかなと思います。」

 ■70kg級3位・小島豪臣(神奈川・中原養護学校教)「久しぶりの国際大会としては上出来だったと思います。落ち着いて試合に臨むのと、集中して試合をする、しっかり組み手を意識して試合展開を進めていくことを課題にして、今の自分が海外でどのくらい通用するのか考えてやったんですけど、思ったよりできたのでよかったと思います。ラフプレーもあって、つき合っちゃって、時間がもったいなかったというのが反省点です。体力面で不安があったので、無駄な体力を使わず、相手を崩したりできたので、思ったよりできました。アジア大会前に試合に気をつけなければいけない点を再認識できたのは良かったです」