※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材=増渕由気子、三次敏之、渋谷淳)
■女子55kg・浜田千穂(日体大=決勝でアジア選手権53kg級3位の菅原ひかりを破る)「世界選手権出場を目標に必死にやってきたので、それが達成できてうれしい。ただ、準決勝と決勝は内容がよくなかった。タックルで攻めることを意識していたのに、まったく自分から取りにいけませんでした。これではオリンピック階級にいってもダメだと思う。(これまで吉田沙保里の厚い壁に阻まれていたが)自分は吉田さんを超えないと世界に出られない。今回は階級が違ったということ。まずは世界選手権の55kg級でしっかり優勝したいです」
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■女子60kg級・坂上嘉津季(至学館大=決勝で階級を上げてきた村田夏南子を破る)「明治杯は3回目の決勝で、これまで2回は負けて世界選手権出場を逃していた。今回はすごく勝ちたかった。1、2回戦は自分のレスリングができず、監督から『死ぬ気で行け』と言われて必死にやりました。(村田が55kg級から上げてきて)いままで闘ってきた自分のクラスなので負けられないという気持ちもありました。大会前に教育実習があったけど、それは言い訳にならない。しっかり練習して世界選手権ではメダルを獲りたいです」
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■女子63kg級優勝 渡利璃穏(アイシン・エイ・ダブリュ=決定済みのアジア大会に加え、世界選手権出場も濃厚へ)「優勝できてホッとしています。(決勝の)最後の逆転は、点差が離れていたのでタックルしかないと思っていましたけど、無我夢中だったので、よく覚えていないです。逆転は意地と自分との戦いでした。でも、こういうのを反省点として、相手に攻め込まれないような練習を強化していかないといけない去年までは学生で、今年からは企業の一員となったことで、わざわざ応援に来ていただいている人たちのためにも優勝したかった。63kg級は伊調(馨)さんが守ってきた大切な階級ですので、アジア大会でも優勝して、初めての世界選手権でも優勝したい」
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■女子69kg級・土性沙羅(至学館大=前評判通りの強さで優勝)「優勝して安心しています。(決勝で)タックルに入って返されたのは反省点。(67kg級から69kg級に変わって)72kg級から下りてくる人もいるので重いかなと思ったけど、4月のアジア選手権ではそれほどの差を感じなかった。(W杯でロシアのオリンピック。チャンピオンを下したが)あれはたまたま入れただけ。世界選手権で闘う機会があれば、しっかりタックルを決めて勝ちたい。(指導を受けた吉田沙保里の父・栄勝さんが3月に亡くなって)去年の世界選手権は3位だったので、今年は絶対に優勝して(天国の栄勝さんに)喜んでもらえるよう頑張りたい」
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■女子75kg級・鈴木博恵(クリナップ=目標とする浜口京子が欠場の中で優勝)「今日は自分から試合を動かすことができたと思う。いつもは試合がこう着することが多かったけど、今日は点数を取ることができました。世界選手権はおととし、去年と1回戦、2回戦で敗れているので、今年はメダルを獲りたいです。(世界選手権チャンピオンとして12月の全日本選手権で浜口と対戦したいか?)そうできればいいと思います」