※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
超激戦区を制した男子フリースタイル74kg級の浅井翼(拓大)
浅井は「やっと終わった、という気持ちです」と第一声。初戦の松尾侑亮(専大)戦は動きが悪く、先行きの不安を感じさせるスタートだっただけに、その後を立ち直っての優勝にホッとした表情だ。西口茂樹部長(日本協会男子グレコローマン強化委員長)や高谷惣亮コーチの指導を守って闘えば、「絶対に優勝できると信じていました」と言う。
初戦の苦戦は、タックルに行く気持ちが強すぎ、構えが下がったりしたことが原因と分析する。高谷コーチから「焦らずに自分のレスリングをやっていれば勝てる」とアドバイスされ、修正することができた。 決勝で闘う浅井(赤)
決勝の相手の木下は、高校時代は66kg級で高校三冠王(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)を取った選手。下から上がってきた選手には、特に負けたくないと考えるのが普通だと思うが、「そんな気持ちはなかったです。そんなプライド的な気持ちは持っていません。だれが相手でも自分のレスリングを突き通すだけです」と話し、試合は自分との闘いだということを強調した。
一戦一戦が勝負であり、周囲が「5強がそろった階級」と注目するほど、他選手の存在は意識にないようだが、「大学生活をいいスタートで飾れたことはよかったです」と笑みが浮かんだ。「この勢いで、リーグ戦(5月27~29日、東京・駒沢体育館)につなげたい」と、次の目標をチームの優勝に定め、ルーキーイヤーをひた走る!