2014.03.13

【訃報】元岩見沢農業高校監督・井上宣夫氏

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

北海道・岩見沢農高の監督を長く務め、同校を全国一に導いた井上宣夫氏が3月12日、死去されました。心不全との情報です(詳細判明しましたら、追加します)。

 通夜は14日午後6時から 告別式は15日午前10時から。いずれも岩見沢公益社メモリアルホール(岩見沢市2条東17-3、電話0126-32-0878)で。

 同氏は日体大を卒業後、1970年に同校にレスリング部を創設。自宅内に合宿所をつくり、部員と寝起きしながら選手を育てた。公立の農業高校ということでスカウトは思うようにできず、実習事業などで練習時間がとれないハンディはあったが、1974年にインターハイ学校対抗戦に初出場(ベスト8)。1975年の全国高校選抜大会の学校対抗戦で2位に躍進した(優勝は茨城・土浦日大高)。

 その後の2大会は初戦敗退などを繰り返したが、最高でもベスト8だったが、個人では1982年に伊藤敦がインターハイ王者へ。その後、1988年ソウル・オリンピックの代表選手になるなど、強豪選手を育てた。

 1992・93年のインターハイでは田南部力(2000年シドニー・2004年アテネ両オリンピック代表~現全日本コーチ)が2年連続で個人優勝して弾みをつけ、1994年の全国高校選抜大会の学校対抗戦で、決勝で茨城・霞ヶ浦高を破り、創部25年にして全国一を成し遂げた。

 インターハイ王者は、伊藤、田南部のほか1983年に奈良岡豊、1994年に久米貴幸と小椋啓介、1998年に田岡秀規を育てている。

 日体大レスリング部OB会の会長や日本協会の理事を務めた。