2011.11.06

【特集】35歳の元レスラー、プロボクシングの新人王奪取ならず…米澤重隆(青山学院大OB)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 1997年全日本選抜選手権のグレコローマン76kg級で3位入賞の実績を持ち、現在はプロボクサーの米澤重隆(青木ジム、右写真=同ジム・ホームページより)が11月3日、東京・後楽園ホールで行われた東日本新人王決定戦に出場。「35歳の新人王挑戦」として注目されたが、11歳年下の佐々木左之介(ワタナベ)に0-3の判定で敗れて快挙はならなかった。

 しかし、「(ボクシングの定年の)37歳まであと2年。日本ランカー入り、できれば日本チャンピオンを目指して、やれるところまでやりたい」と燃えている。

 米澤は千葉・八千代松陰高から青山学院大に進み、大学3年の時に全日本選抜選手権3位。翌年(1998年)の全日本学生選手権では2位となった。卒業後もレスリングを続けたい希望があったが、レスリング活動に専念できる環境がなかったため、総合格闘技に活路を求め、試合にも出場した。

 その一環として取り組んだボクシングに取りつかれ、プロライセンスの取得年齢の上限が上がった幸運もあって33歳にしてプロデビュー。今回、新人王へ挑んだ。タイトル獲得はならなかったが、今後も試合出場を続ける予定。

 会社員をしながらの活動で、練習は出勤前と仕事が終わってからのジムワーク。「プロ」とは言っても、ファイトマネーだけで食べていける状況ではないが、「金のためにやるのではない」と話し、闘争心を残り2年間で燃やし尽くすべく奮戦を続ける。