※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=樋口郁夫)
準地元での優勝を飾った河内沙樹
全国大会では、「なかなか前に出ることができなかった」という反省があった。今回も「まだ前に出られなかったところがあった」と100パーセントの出来ではなかったそうだが、「全国大会よりはよかったかな」と、わずかな前進が優勝を引き寄せた。
最も苦戦したのは準決勝の濱本心音(大阪・エンジョイ)戦。練習したこともある相手で、お互いに手の内を知っていたので、「やりにくかった」のが苦戦の要因。そこを乗り越えて自信をつけ、未知の相手との決勝は「絶対に勝つぞ」という気持ちで臨み、快勝した。
これまで小さな大会で優勝はあるものの、全国大会での優勝はなかった。最後の夏も2位に終わって残念だったが、準地元でのブロック大会で優勝し、気持ちを上に向けて中学へ進めそうだ。
準決勝は苦しんだが、決勝は快勝した河内
河内姉妹は高槻市連盟でレスリングを始め、練習してきた。沙樹は現在も高槻市連盟で練習しているが、両親の仕事の関係で家は堺市に引っ越している。絶好の場所に強豪中学があるわけで、進学することになったら、環境といい、姉妹で練習できる相乗効果といい、飛躍につながる要素は十分だ。
姉も小学校時代に全国チャンピオンはなかったが、リベラル中学で練習することで力をつけ全国一に輝いた。高槻市連盟で培った基本をベースに、沙樹も姉の後を追いたいところ。早ければ来年6月には姉妹での全国チャンピオンが実現するか。河内姉妹の今後が楽しみだ。