※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2011年に世界王者に輝いたカヤルプ
カヤルプは5月に同国を揺るがしていた大規模なストライキに際し、ツイッターでアルメニア人とギリシャ人に対して侮辱的な言葉をつぶやいたという。
FILAのネナド・ラロビッチ会長(セルビア)は「FILAの審査部門によって処分が下った。彼は若く、いいレスラーで、きっと一時の感情でつぶやいたものであり、本心ではないと思う。しかし、(FILAの)民主的な手続きを確保するため、私はこの判決に干渉はしない。彼には上訴する権利がある」と話し、会長の独断による決定ではないことと、FILAの民主化を強調した。
世界のレスリング界では、これまでにこの種の発言で処分を受けた選手はいなかったと思われる。国際オリンピック委員会(IOC)は、性別、国籍、民族などあらるゆ差別をなくす理念を持っており、FILAはこの精神に従うことをアピールしたものとの見方もできるが…。