2013.07.25

「IOC理事会の決定は、私達に必要なことだった」…FILAネナド・ラロビッチ会長

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 国際レスリング連盟(FILA)のネナド・ラロビッチ会長は7月23日、レスリング発祥の地とされるギリシャ・オリンピアで行われた「オリンピア国際大会」の期間中にオリンピック・ニュース専門サイトの「アラウンド・ザ・リングス」のインタビューに答え、「オリンピック競技からのドロップ(除外勧告を受けたこと)は、レスリングにとって必要なことだった」と話した。

 ラロビッチ会長は「私達は耳が聞こえず、盲目だった。長い間(改革を)訴えていたが連盟は聞く耳を持たなかった。その結果が除外勧告だ。私達は、私達以外のだれをも非難しない」と話し、国際オリンピック委員会(IOC)理事会のオリンピック競技からの除外勧告の原因はレスリング界にあったことを断言。

 昨年のロンドン・オリンピックは、観客がだるさを感じ、以前のチャンピオンでもどちらが勝ったか理解できないような複雑なルールを実施していたと指摘し、「一般からの関心を引き起こすことができなかった」と振り返った。

 一方で、「私達は大きな改革をするため、大きな危機が必要だった。レスリングの3000年の歴史の中で、今回が最大の危機だが、私達はすでに組織、ルール、方針を変えた。言葉だけではなく実行した」と話し、9月のIOC総会(アルゼンチン)へ向けて最善を尽くしたことを明言。

 「10年前にこれをやらなければならなかったが、私達はレスリングが現代に受け入れられるスポーツに変わるためにやるべきことは、すべてやった」と話し、総会で存続が決まった場合でも、組織改革やドーピング対策、観客やメディアの関心を引きつけるための「改革は続ける」と、レスリングが永久にオリンピック競技として続くための努力を宣言した。