※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
ロシア・レスリング協会のホームページは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が7月19日、ロシア・カザンで行われたユニバーシアードのメダリストへの慰労会で、レスリングのオリンピック競技の存続へ向けて闘いを続けることをあらためて宣言したことを報じた。
同大統領は、レスリングは陸上とともに古代オリンピックからの競技であるとし、「この伝統あるスポーツのないオリンピックを想像することができない」と主張。レスリングが見ていて面白くないスポーツであると言われていることを、「そうかもしれない」としながら、「国際レスリング連盟(FILA)の以前のリーダー達が(改善に)十分な努力をしていなかった」と話した。
しかし状況(FILAの組織)が変わり、ルールが変わってスペクタクルになったことで、「明るくエキサイティングなスポーツとなった。オリンピック競技として存続することを信じ、これからも闘いを続ける」という。
ロシアは現在、来年2月のソチ冬季オリンピックに向けて国際オリンピック委員会(IOC)とともに準備を進めている最中で、同大統領も数多くのIOC委員との交流があるという。「彼らの多くがレスリングは残すべきであると思っている」とも話している。
なお、フランスの通信社「AFP通信」によると、ユニバーシアードでロシアの獲得金メダル数が2位の中国(26個)の約6倍にあたる155個だったことに対して、ロシアの一部のメディアが「これほどの成績を収めることができたのは学生が参加するアマチュアの競技会にオリンピックの優勝経験があるようなプロのエリート選手を数多く送り込んだからだ」と冷ややかに報道。
同大統領は「これほど大きな勝利を収めたのに『何かが間違っている』と嘆き出す人たちがいる。そうした人たちにはスポーツをすることを勧めたい。健康に問題があるなら医者の診察を受けることもだ」と話したという。