2011.10.01

国体・少年グレコローマン展望…太田忍(山口・柳井学園)が地元でV2飾れるか

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

地元で2連覇を目指す太田忍

 10月2~5日の山口国体の少年グレコローマンは、全階級で全国高校生グレコローマン選手権のチャンピオンが出場。連続優勝を目指す。

 その中で、55kg級の太田忍(山口・柳井学園)が地元で2連覇を目指すほか、60kg級の井上征洋(兵庫・育英)、84kg級の与那覇竜太(沖縄・浦添工)、96kg級の志喜屋正明(沖縄・浦添工)も昨年に続く優勝に挑む。与那覇は昨年のこの大会のあと、今年のJOC杯カデット、インターハイでも優勝しており、両スタイルにわたって圧倒的な強さを見せている。今大会も強さが爆発するか。

 50kg級は1年生で全国高校生グレコローマン選手権を制し、世界カデット選手権で銅メダルを取った文田健一郎(山梨・韮崎工)の強さに注目。120kg級は園田新(滋賀・日野)が与那覇と同じく今季4冠目を目指す。

 各階級の見どころをさぐった。


 

 ◎少年グレコローマン

1年生王者を目指す文田

 【50kg級】組み合わせ

 1年生で全国高校生グレコローマン選手権を制し、日本で初めて世界カデット選手権グレコローマンでメダル(銅メダル)を取った文田健一郎(山梨・韮崎工)が本命。全国高校生グレコローマン選手権決勝で敗れた青木祐聡(岐阜・岐南工)のリベンジなるか。青木のブロックには同3位の上鍵雄志(奈良・大和広陵)もいる。

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 【55kg級】組み合わせ

 2年連続で全国高校生グレコローマン選手権を制した太田忍(山口・柳井学園)が、この大会も2連覇を目指す。同じブロックには同選手権とインターハイでともに3位の山田龍誠(山梨・韮崎工)が敵となるか。

 反対ブロックには、同選手権2位の金沢誠也(群馬・前橋西)、同3位の下山田培(茨城・霞ヶ浦)、JOC杯カデット選手権54kg級優勝の泉田隼希(新潟・新潟県央工)、昨年フリースタイル50kg級優勝の高谷大地(京都・網野)と強豪がそろっており、だれが勝ち上がってくるか。

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 【60kg級】組み合わせ

 全国高校生グレコローマン選手権優勝の井上征洋(兵庫・育英)が2連覇を目指す。同じブロックにはインターハイとJOC杯カデットのフリースタイルを制している川瀬克祥(三重・いなべ総合学園)がいる。井上がグレコローマン王者の意地を見せられるか。

 反対のブロックには全国高校生グレコローマン選手権2位の武田壮史(茨城・霞ヶ浦)、同3位の岡平侑磨(香川・多度津)が決勝進出を目指す。

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 【66kg級】組み合わせ

 全国高校生グレコローマン選手権優勝の湯田敬太(香川・高松北)のブロックにJOC杯カデット63kg級優勝の屋比久翔平(沖縄・浦添工)、同69kg級優勝の前田祐也(鳥取・倉吉総合産業)がいる。屋比久と前田は勝ち上がれば準々決勝(2試合目)で激突。勝者が勝ち上がってきた湯田と闘う組み合わせ

 反対のブロックの強豪は全国高校生グレコローマン選手権2位の魚住彰吾(兵庫・育英)、同3位の中村百次郎(佐賀・鹿島実)。ともに同選手権で湯田に敗れているので雪辱を目指す。

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 【74kg級】組み合わせ

 全国高校生グレコローマン選手権の1~3位選手の4人がそろった。優勝の永井凌太(香川・香川中央)は同3位の角雅人(佐賀・鳥栖工)と同ブロック。同2位の今村聖(群馬・太田商)と同3位の奥井眞生(和歌山・和歌山工)が反対ブロック。今度も4選手が上位を占めるか。

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白星街道を走る与那覇

 【84kg級】組み合わせ

 与那覇竜太(沖縄・浦添工)が昨年の国体から、今年のJOC杯カデット85kg級、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権と優勝を続け、文句なしの優勝候補。インターハイの準決勝と全国高校生グレコローマン選手権の決勝で敗れた桜庭正義(秋田・秋田商)の雪辱なるか。

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 【96kg級】組み合わせ

 志喜屋正明(沖縄・浦添工)が2連覇を狙う。インターハイは2位に終わったが、全国高校生グレコローマン選手権は優勝と、このスタイルでの強さは健在。同選手権2~3位の選手もそろっており、3位の服部弘慶(三重・朝明)が志喜屋と同ブロック。

 反対ブロックには2位の林龍之介(山梨・韮崎工)と3位の上原浩義(岡山・倉敷)が決勝進出を狙う。

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 【120kg級】組み合わせ

 JOC杯カデット100kg級、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権と優勝を重ねている園田新(滋賀・日野)の有利は動くまい。同選手権3位の瀬川翔太(岐阜・岐南工)がどこまで食いつけるか。