2026.05.02NEW

2026年アジアビーチゲームズ(中国・三亜)出場の日本チームが帰国

 中国・三亜で行われた2026年アジアビーチゲームズに出場した日本チームが5月1日、羽田空港着の中国南方航空で帰国した。日本は女子50kg級の矢野楓奈(帝塚山大)が銅メダルを獲得したにとどまり、男女ともトップから大きく引き離されてしまった。

▲中国・三亜から帰国した日本チーム

 当初の予定から1ヶ国減ったものの、26ヶ国の参加は、実施された競技の中でビーチバレーとともに最多の参加国。天野雅之監督(学校法人中央大学職員)「世界レスリング連盟(UWW)の期待値も高く、会場は異様な盛り上がりを見せていました」と報告。

 特筆すべきは、レベルの高さ。出場選手の多くはマットでのレスリングを経験した選手だが、オリンピアンも含まれており、他に柔道のグランドスラム大会に出場するような他の格闘技の強豪選手もいて、「各国がこの種目に本腰を入れていることを強く実感しました」と言う。

 「ビーチがレスリングの一つのスタイルとして国際的に定着し始めているのは間違いない。日本は遅れをとっている」と警鐘を鳴らし、ビーチを専門、あるいは積極的に選択する選手が増えることを希望した。「日本のマットのトップ層がビーチでどこまで通用するのか、非常に楽しみです」と言う。

 「今回の経験を、今後の日本国内での強化にしっかりとつなげていきたい。母数(選手数)が多い中から選考された選手が国際大会に出るのが理想」と話し、まず普及が大事と主張。4日には東京・台場で全日本ビーチ選手権があり、翌日には体験会があるので、「ビーチがレスリングのひとつのスタイルであることを多くの人に知ってもらいたい」と言う。

 中学生のグレコローマンが始まるなど、両スタイルの区別化が進んでいる。それはそれでいいことだが、「可能性を狭めてしまう可能性もある」とし、ビーチにも挑む選手が出てくることを望んだ。

▲天野雅之監督と矢野楓奈(帝塚山大)

気持ち持ち方次第では優勝もありえた矢野楓奈

 阿部宏隆コーチ(水戸市スポーツ少年団)は「私が選手で出ていた頃と比べると、レベルがとても上がっていた、他国がビーチに力を入れ、日本の強化が足りないというか、遅れていることを感じました」と振り返る。

 男子の全階級を制したイランの強さは「マットでのレスリングの実力をそのままビーチで出していること。差して前に出るというイランのレスリングが、ビーチに合っている。プレッシャーをかけることが一番大事。日本も見習うべきこと」と、今後の強化の方向性を示した。

 日本チームで唯一メダルを獲得した矢野は「素直にうれしいです。こうした大会に出られたこと、こうして結果を出せたことは、今まで指導してくださった先生方のおかげだと思い、感謝の気持ちでいっぱいです」と満面の笑み。

 予選リーグ最終戦では、今年のランキング大会第2戦(アルバニア)50kg級2位のインド選手で「怖かった」とか。ここをしのいで準決勝へ進んだが、相手のスリランカ選手は昨年のU23世界選手権50kg級優勝の中国選手を破って出てきた選手で、「びびっていたとこがあって力を出せなかった」と振り返った。

 気持ち持ち方次第では優勝もありえただけに悔しさが残るが、気持ちを切り替え、今月の明治杯全日本選抜選手権へ向けて頑張りたいと言う。

 なお、今大会は本来なら2024年に開催される予定だった。そのため、次回は2年後の2028年にフィリピン・セブ島での開催が予定されている。