※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
アントニオ猪木さんも来場して祝った退官パーティー。右は千種夫人
藤本・元部長が最も尊敬する選手で、来賓として参加した小幡洋次郎さん(1964東京・1968年メキシコ両五輪金メダリスト)は「メキシコ・オリンピックの時は選手同士、ミュンヘン・オリンピックはコーチと選手、モントリオール・オリンピックの時はコーチ同士。以来、レスリングのことを熱く語り合ってきた。藤本先生に出会えたことが何者にも代えがたい財産」とあいさつ。
2年後輩の松浪健四郎・同大学理事長(日本協会副会長)は「スパーリングで随分けいこをつけてもらった。胴タックルはすごく、そり投げは豪快。横崩しは誰一人としてこらえられなかった。レスリングにかける情熱は右に出る者がいない。レスリング部をここまで育てたことに、謹んで敬意を表したい」と話した。
同大学の柳川益美OB会長(群馬県協会会長)は「私が入学した時、藤本先生は4年生で、厳しく、また優しく指導してくれた。1年生の時からお手伝いできたことは幸せでした。退任のあとは、OBの皆さまが日体大レスリング部を支えてほしい」と、集まった後輩達が新たな栄光を築くことを望んだ。
五輪V2の小幡洋次郎さんの祝辞
日体大の指導者としての手腕も発揮し、1971年に東日本学生リーグ戦で初優勝したのをはじめ、1979年~96年の18連覇を含め、昨年までに26度の優勝に携わった。個人では、2人の五輪金メダリストと1人の世界王者を筆頭に、世界選手権代表、全日本王者など世界で通じる選手を数多く育てた。
全国の高校レスリング部は、半分近くは日体大OBの監督であり、高校生の普及と強化の面でも日本レスリング界に大きく貢献した。
謝辞では「日体大に入り、多くの出会いがあった。花原先生(勉=1964年東京五輪金メダリスト)の厳しい指導で、ここまでやらなければ世界で勝てないことを知った。勝村君(靖夫=山口県協会会長)ら素晴らしい同期に恵まれ、小幡さん(前述)の精神力に学んだ。社会で活躍している多くの教え子がいて、いい後輩とも巡り合った。これだけ多くの人が来てくれたことに感謝している。出会い、そして家族を大切にしてほしい」と話し、感慨無量の様子。
報道からは3社が来場。「一番の思い出」を聞かれると、「1年ごとに成長してきたので、46年目(最後の年)が一番の思い出。教え子が社会で活躍してくれていることが誇りだ」と話した。
![]() ほぼ年代別に割り振られたテーブルを回る藤本・元部長 |
![]() 「日本のレスリングを頼むぞ」と、西口茂樹・日本協会男子グレコローマン強化委員長を激励 |
![]() 五輪代表選手集合 |
![]() 同期のOB。入部時は二部リーグだった。 |
![]() リーグ戦18連覇に携わったOB集合 |
![]() 会の最後は大きな350人の円陣で校歌斉唱 |