負傷者が出て学校対抗戦の県予選に参加できなかった地元の八海から、個人対抗戦80kg級の水倉力が2回戦を勝ち抜き、最終日の3回戦で藤田親伯(佐賀・鳥栖工)に勝利。上位入賞も期待されたが、続く準々決勝で永田裕生(東京・自由ヶ丘学園)に敗れて5位に終わった。
かろうじて表彰台(5位までを表彰)は確保したものの、水倉は「悔しいです」と第一声。「表彰台の一番高いところを狙っていた。そのための練習をしていた。もうちょっと、いけたと思っている」と続けた。
相手とは昨年のJOCジュニアオリンピックU17-71kg級で対戦し、0-6で負けていたので、強い選手ということは肌で知っていた。すきのある部分を攻めて勝機を見い出す作戦で、先制点を取っていいスタートだったが、反撃されて逆転を許した。「試合の途中で(流れを)修正する力が足りなかった。練習のときから監督に言われていたことでした」と言う。
永田は、プロレスラーの父・裕志さんの遺伝なのか、筋肉質の肉体を持ち、「前に出てくる圧力がすごかったです」とのこと。昨年敗れたときから、それに負けないだけの肉体づくりを目指すとともに、正面から闘うだけでなく、脇の下を抜けるタックルなど、かわして崩す攻撃も考えたそうだが、今回は通じなかった。
ただ3回戦で、1年下とはいえ強豪チーム(鳥栖工)の選手に勝てたことは「2年生の意地を見せられて、よかったです」と言う。0-4、2-6と終始リードを許したが、3-6としてラスト30秒からの反撃で1点差へ。ラスト20秒を切ってからのカウンター攻撃で逆転した。
「一時、点差を広げられたけど、後半、ギアを上げました。いい試合ができました」と、あきらめずに粘ったことを自画自賛。「鳥栖工」という“ブランド”に名前負けしないことを心がけ、「ふだんやってきたことを信じて闘いました」と言う。
自身は、父・元さん(新潟・巻農高~専大卒)の勧めで、幼稚園・年少のときから地元の「巻っずクラブ」(本名栄仁代表)でレスリングを始めたが、チームには高校からレスリングを始めた選手もいて、“もまれる”という環境ではない。
しかし、「キャプテンとしてチームを底上げしたい。そうすれば、みんなの力が上がっていく」と話す。強豪チームと同じ練習量では、いつまでたっても勝てないので、「3時間、4時間と練習していきたい」と話し、新年度での飛躍を目指す。個人としては、父が全国高校生グレコローマン選手権2位、東日本学生新人選手権優勝の実績なので、「それを超えたいです」と言う。
関川博紀監督は「(永田の)対策をしてきただけに、またも負けたのは悔しいと思います」と、その心情を察する。ただ、80kg級にして軽量級のようなタックルができる能力があるので、組み手などに磨きをかけ、「夏までには、しっかり仕上げたい」と今後に期待した。