※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
インターハイで22度の優勝を誇り、今年3月の全国高校選抜大会で19度目の優勝を遂げた高校レスリング界の雄、霞ヶ浦(茨城)が、レスリングの五輪除外問題での署名活動でも力を発揮した。
2月末の署名開始以来、学校あげての署名運動が展開され、4月20日時点で1万6000人分、霞ヶ浦アンジュスポーツクラブ(霞ヶ浦高が母体となっているキッズクラブ)で約6000人分と、合計で約2万2000人分の署名を集めた。
高校のレスリング界では、岡山・おかやま山陽高校(横山茂嘉監督)が約2万7000人分を集めているが、それに続く数。マット上での実力をマット外でも発揮し、レスリングの五輪競技存続への思いを示した。
署名をお願いするレスリング部員と署名する同高生徒
署名活動は茨城県内だけではなく、県外でも行われた。北海道や愛知県など、県外から来ている生徒の保護者が、その地域で署名を集めて同高に送ってくれた。中には、署名に「レスリングが五輪からなくなったら、日本のスポーツは終わってしまいます」「レスリングは五輪から外してはいけない」といったメッセージを添えて送る人もいたそうだ。
同監督は「こんなに多くの署名が集まって、感謝するとともに、とてもびっくりし、勇気づけられました。驚いたのは、近所のガソリンスタンドで、店員がお客さんに署名をお願いしていたことです。その活動が役場まで伝わって、地域全体で活動が広がっていました。署名したことが直接的に意味があるかどうか分かりませんが、今、自分たちができることはやりました。この活動が起爆剤となって、五輪存続活動を盛り上げていきたい。協力していただいた皆さまに心から感謝したい」と話した。
【レスリングを五輪競技に復帰させる会より】署名は、5月末の国際オリンピック委員会(IOC)理事会前に、国際レスリング連盟(FILA)を通じてIOCに届ける関係上、4月末をひとつの目安として集めています。よろしくお願いします。