2013.04.20

【アジア選手権・第2日特集】男子グレコローマン総括・西口茂樹監督(拓大教)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(4月18~19日、インド・ニューデリー)


 ■男子グレコローマン監督・西口茂樹(拓大教)「選手たちは非常に頑張ったと思います。結果はともかく、新ルールがどうなるにしても闘えるチームになっていると思います。あとは、こちらがどれだけサポートできるかですね。新しいナショナルチームが決まり、今後の予定としては、韓国の合宿のほか、イラン、ロシア、カザフスタンなどにも行ってレベルアップをはかりたいと思います。

 55kg級の田野倉翔太(クリナップ)は自分の力を出して(ロンドン五輪5位の)韓国からも1ピリオド取りましたよね。体力アップさえすれば世界に通じる選手の1人だと思います。これから長谷川君(恒平=ロンドン五輪代表)がどうされるかわかりませんが、ポスト長谷川といってもおかしくないほど出来だと思います。

60kg級の倉本一真(自衛隊)は僕のセコンドミスで力出すことができなかった。次は必ずステップアップさせて彼のプラスしていきたい。66kg級の清水博之(自衛隊)は3位になりましたけど、彼はこのレベルじゃないです。力を半分くらいしか出していない。本当に自分の力を出し切ってできるようになれば。オリンピックの可能性が十分に出てくる。

 74kg級の井上智裕(育英クラブ)は素晴らしかった。練習環境に恵まれていない状況にいても、あれだけ攻め切れるか、というくらいの試合ができ、いい見本でした。84kg級の岡太一(自衛隊)は1回戦から準決勝まではよくなかったですけど、(3位決定戦の)イラン戦に関しては、五分以上に闘えることを本人がわかったと思うので、次につなげてもらいたい。

 96kg級の齋川哲克(両毛ヤクルト販売)は、イランとは若干点数が開いたんですけど、内容的にはきん差の内容だったと思います。だてにオリンピックに出てないと思うので、次はメダルいけると思います。120kg級の前川勝利(早大)は、1回戦のカザフスタンには分が悪かったですけど、敗復のキルギス戦に関しては十分に闘えていたと思うので、次につなげてもらいたい。

 グレコローマンのチームは、フリースタイルのチームと違って海外合宿に出してもらって、そこでもまれて力を伸ばさないとならない。そのことは高田専務理事も理解してくださっています。僕はたいして能力はないですけど、拓大でやってきた企画的なことはできると思うので、やっていきたいと思います」