栄和人・前至学館大監督が総監督として指揮するモンゴルの男子フリースタイル・女子25選手と6人のコーチが、2月9日から群馬県の育英大の練習に参加。ときに清岡幸大郎(カクシングループ)、樋口黎、田南部魁星(ともにミキハウス)ら全日本のトップ選手も参加。22・23日の両日は須﨑優衣(キッツ)の参加が予定され、双方の国にとって有意義な練習を続けている。
参加しているモンゴル選手は、男子では先月のヤリギン・カップ(ロシア)の男子フリースタイル57kg級で世界王者のハン・チョンソン(北朝鮮)をテクニカルスペリオリティで破ったバトフヤギイン・ムンク・エルデネ、昨年の世界選手権70kg級2位のツルガ・ツムルオチル(18日から)ら、今年の世界一争いが予想される選手が筆頭。
女子では、世界チャンピオンの実績もあるチェレンチメド・スヘー(2024年世界選手権59kg級2位)のベテランのほか、2023年世界選手権50kg級2位のオトゴンジャルガル・ドルゴルジャエフら、やはり世界選手権のメダル争いに顔を出しそうな選手が来日した。
栄和人総監督が先月中旬、モンゴルの国内大会を視察した際、日本での練習を提言。女子だけなら古巣の至学館大で受け入れられるが、男女となると限られてくる。まして人数が多く、希望する期間が2週間と長い。育英大の柳川美麿監督とライン電話で話すと、種々調整してくれ、3日後には受け入れが決まったという。
成田空港から育英大までの移動は、同大学がバスを出してくれたそうで、栄総監督は「スピーディーに決めてくれ、何から何まで面倒を見てくれて本当に感謝です」と話す。
柳川監督は、自大学の選手が外国選手と練習できるというメリットもさることながら、外国との交流が貴重で、かつ必要ということを強調する。「レスリングという競技を通じ、他国との交流が大切で、貴重な経験になります」と言う。
これまでにも多くの国を受け入れており、前週は韓国の女子選手が来日。3月にはハンガリー女子のナショナルチームを受け入れる予定。オリンピック金メダリスト2選手を生んだチームとして、外国からのオファーは多いようだ。
宿舎は大学のゲストハウス、食事は学食と格安で提供もでき、経済的に厳しい国を受け入れる環境もそろっている。その場合でも、ときに日本の食文化を体験してもらい、休日には観光に連れて行くことも交流のひとつとして必要。「ほったらかし、というわけにはいきません」と、持ち出しも出てくる。
だが、「日本が外国へ行ったとき、親切な“おもてなし”を受けていることを聞いています」と“ギブ・アンド・テーク”の関係の重要性を口にし、積極的な国際交流へ尽力する。
お互いの技術アップに役立つ合宿は、24日まで行われる。