1951年にスタートした読売新聞社制定の日本スポーツ賞の表彰式が1月22日、都内のホテルで行われ、レスリングからはシニアとU23の世界選手権を制して世界のグランドスラム達成した元木咲良(育英大)が競技団体別最優秀選手賞を受賞し、表彰を受けた。
昨年(2024年対象)、レスリングのパリ・オリンピック男女日本代表選手団がオリンピック特別賞に選ばれているので、元木は2年連続での受賞となる。
世界3人目のグランドスラムを達成しただけに、大賞に選ばれても不思議ではないが、これは柔道で5度目の世界チャンピオンに輝いた阿部詩選手が受賞。やや残念な結果だったと思えるが、元木は「グランドスラムを、こうして評価していただいたのは光栄です」と話し、各競技のトップ選手が集まる場にいられたことを歓迎。
昨年は、年末の全日本選手権で優勝を逃してしまったが、全体としては「いろんな試合を経験し、多くの方の支えを感じました。負けてこそ、そうした方の存在に気がつくことができ、いい1年間でした」と振り返った。
オリンピックでの金メダルが無言の圧力になった面はあったようで、「負けたらどうしよう…」という気持ちもあったとか。そのうちに「負けたら負けたで、はい上がっていく姿を見てもらえばいい」と開き直って勝ち続けることができたが、何よりも、オリンピックで勝ったという自信は大きく、それが不安を超越したようだ。
全日本チャンピオンを逃したので、今年は冬の遠征やアジア選手権(4月、キルギス)への出場はなく、国内でしっかり鍛えて5月21~24日の明治杯全日本選抜選手権(東京・駒沢体育館)を目指す。「あっという間にやってくるでしょう。(鍛える)いい期間にしたいと思います」と話し、アジア大会の代表権奪取に向けて巻き返しを誓った。
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