4点ビハインドからの大逆転! 2025年天皇杯全日本選手権・第2日(12月19日)に行われた男子フリースタイル61kgp級決勝は、長谷川敏裕(三恵海運)が向田旭登(専大)を14-4のテクニカルスペリオリティで撃破。2021年に57kg級で優勝して以来、4年ぶりに天皇杯を制した。
長谷川は第1ピリオド、向田にバックをとられるなど攻勢を許してしまい、4点のリードを許してしまった。それでも、長谷川はポーカーフェース。「次のピリオドに取り返せるというふうに考えていたので、焦りはなかった」と振り返る。
案の定、第2ピリオドになると、向田の脇を潜るようにしてバックに回って反撃を開始。再びテークダウンを奪うと、一気にアンクルホールドでクルリクルリと回し続けて逆転。逆に10点差をつける形で優勝を決めた。
逆転負けを喫した向田はしばらく立ち上がることもできなかった。その理由について、長谷川は「アンクルホールドに入る前、ローシングルに行った。結構きれいに決まったので、そのときにヒザをけがしてしまったのかもしれない」と推測する。「アンクルホールドで決着をつけようと思いました。これ以上、試合を長引かせたくはなかった」
向田とは今年6月の明治杯全日本選抜選手権決勝でも顔を合わせ、15-5のテクニカルスペリオリティで下している。向田の挑戦を返り討ちにした格好だ。
長谷川は昨年の約1年間、レスリングの修行と語学の勉強を兼ねてカナダに留学。そのときに世話になった人たちからの応援も優勝の原動力になったと明かす。
「僕が試合をするたびにメッセージが届く。友達だから応援する、というスタンスで接してくれる人たちが多いですね」
2026年に入ると、オリンピック階級は2028年ロサンゼルス・オリンピックに向けての熾烈な闘いがスタートする。長谷川は「もしかしたら57kgp級で闘うかもしれない」と打ち明けた。
「まだ分からないですけど、いろいろ考えたうえで、どの階級が自分に一番適切なのかを考えてみたい」
長谷川はこれまでに、2018年U23世界選手権や2023年アジア大会で優勝するなど、57kg級でも実力は証明済み。ロサンゼルスに向けてのこの階級は、樋口黎(ミキハウス)や小野正之助(NLWC=ニッタニーライオンクラブ)らの代表争いになると予想されているが、その中に割って入るか。