(2025年12月18~21日、東京・駒沢体育館)
■77kg級・日下尚(マルハン北日本=U23全日本王者の堀北一咲望を破り、77kg級では初優勝)「え? (77kg級では)初めてですか。知らなかったです。初めてという気はしません。勝って当たり前なのですが、ボクらしいしょっぱい試合(退屈で盛り上がりに欠ける試合)をしてしまった、という感じです。相手は、パリ・オリンピックまでの練習パートナーで、すべての技を受けてもらい、現地にも連れて行った選手。手の内もすべて知られています。必要以上に警戒してしまい、展開を作れなかった。勝つことを優先して、しょっぱい試合をしてしまったことは悔いが残ります。
(勝ったことについては)よかった、以外の言葉はないです。広辞苑を探してもないでしょう。海外の未知数の相手には手堅くいきますが、国内でその闘いはもう卒業しないとならない。来年のアジア大会優勝が目標なので、ひとつひとつ成長していきたい。来年の優先順位は、世界選手権よりアジア大会です。(なぜアジア大会にこだわる?)たくさんのメディアが集まってくれますから(笑)。メディアが集まった中で勝たないと意味ないでしょう。世界選手権で2位になっても何もない(注=本サイト、共同通信、時事通信のみが取材)。これが現実ですよね」
■82kg級・藤井達哉(滋賀県スポーツ協会=国民スポーツ大会に続いて全日本レベルの大会初の栄冠)「今回が11回目の出場になりますが、優勝とは縁が遠かった。やっと勝てることができて、よかったです。(決勝はリードされて進んだが)今までの練習の成果を出し、攻めれば逆転できると思っていた。自分の力を信じて闘いました。準決勝までリフト技の調子がよかったので、決勝でも仕掛けました。国民スポーツ大会の決勝でも勝っていた相手なので、臨むにあたってはいい雰囲気でした。でも、強い選手で(自分への)対策もしてきたことが伝わってきました。
(去年までお世話になっていた)後藤回漕店の所属選手のうちに優勝したかった。でも、しっかりと打ち込ませてもらったことが今回の優勝につながったので、感謝の気持ちでいっぱいです。4月から栗東市の市役所に勤務します。今大会でも滋賀県の選手や子供達も応援に来ていた。公務員レスラーとして頑張り、夢を与えられる選手になりたい。フルタイム勤務でレスリング中心でなくなりますが、時間をうまく使って打ち込みます。世界選手権出場に向けてアドバンテージができたので、明治杯でも頑張り、世界の舞台に出場したい」
■87kg級・吉田泰造(日体大=82kg級世界3位。階級を上げて昨年の82kg級に続く優勝)「87kg級に初出場して優勝でき、ひと安心です。決勝は、前半は自分の動きができ、後半は守りに入って面白くないレスリングになってしまいましたが、勝ちに徹してできたことはよかったと思います。正直、勝てれば何でもいいと思っていました。先生(監督・コーチ)や先輩からダメ出しされると思いますので、そこはしっかり反省したい。自分の試合前に同期の小川大和(男子フリースタイル57kg級)が逆転で優勝し、とても刺激になりました。
アジア選手権の代表権をもらえると思います。すぐ勝てるほど甘くはないはず。しっかり調整して自分の100%の実力で臨まないと、何も収穫はない。しっかり準備したい。外国選手相手でも(スタンドでは)押し負けないと思うけど、練習でも今日の試合でも、後半に脚が止まる。前半の動きを後半にもできるようにしたい。今は3分までしか動けない。練習の強度を高めていきたい」
■97kg級・鶴田峻大(自衛隊=決勝で同郷沖縄のライバル・仲里優力を破り、4年ぶりの優勝)「初めて97kg級に上げて出場したとき(2021年)の決勝でも仲里選手と当たり、優勝することができた。翌年の世界選手権代表決定プレーオフにも勝って、97kg級ではいい滑り出しだったけど、その後の全日本ではずっと2番で、悔しい思いをしてきた。頑張り続けてよかった。
社会人になってからレスリングを始めたのですが、年数を重ね、試合に向けてのコンディショニングとかそのあたりの調整がうまくできるようなったと思います。僕も仲里選手も差しと押しが強いタイプ。このところ、強みの部分で負けていたけど、今回盛り返すことができたことは大きな収穫です。ただ、先に(パッシブで)グラウンドを取れたというだけの勝利です。来年6月の明治杯、12月の天皇杯、そこからまたオリンピック予選まで、もっと圧倒して勝てるように強化していきたい」
■130kg級・奈良勇太(警視庁=130kg級では2年連続優勝)「すいません、決勝でしょっぱい試合して。自分でも、何だこれ? みたいな…。見ている人からしたら、後味の悪い試合でしたね。自分がやったことと言えば、グラウンドで守って上に乗ったぐらい。今年は年明けから調子がよく、アルバニア(ムハメト・マロ国際大会)とかアジア選手権の調子がよかったので、なおさらそう感じます。今年1年を振り返ったら、いっぱい食べた1年だったかな、と思います。階級を上げ、体作りの中で食事の方に気を使っていました。
97kg級に落としてるときは、脂質も炭水化物も気にしていたけど、いまはタンパク質を多く摂るように心がけています。脂質も取るのは辞めておこうという気持ちがなくなった感じですね。僕はあまり食が太くないので、四食、五食と摂るように心がけています。妻に感謝です。今回の優勝でアジア選手権の代表になれると思います。去年3位だったのを、一つ、二つ上げていかないといけない。技術的にも身体的にもまだまだ伸びしろはあると思っています。来年9月にはビッグイベント(アジア競技大会)を控えているので、そこで活躍するために、しっかり強化していきたいと思います」