9月の世界選手権(クロアチア)で銅メダルを獲得し、日本男子最年少のメダル獲得を52年ぶりに更新した吉田泰造(日体大=試合当日19歳4ヶ月26日)が12月3日、オンラインで取材に応じ、2025年天皇杯全日本選手権(12月18~21日、東京・駒沢体育館)は階級を上げて87kg級にエントリーしたことを明らかにした。「オリンピック階級への参加に、わくわくしています」と言う。
今回の最年少の世界メダリストも、昨年のアジア選手権(キルギス)で「17歳11ヶ月23日」の日本男子最年少での優勝も、非オリンピック階級である82kg級での成績。2028年ロサンゼルス・オリンピックで金メダルを目指すうえで、このタイミングで階級アップをすることは入学前から決めていたことだという。
新たな挑戦となるが、「最初だからメダルを取れたらいいな、といった気持ちはまったくありません。最初から優勝を目指していきたい」ときっぱり。体重は87kgあるかないかで、これでは足りない状況だが、減量がない分、「元気いっぱい前に出られる面があるので、それはそれで武器になるのかな、と思っています」と言う。
もちろん筋力アップも並行してやっている。パリ・オリンピック77kg級優勝の日下尚(マルハン北日本)には練習で押されることが多かったそうだが、最近はしっかりと止められることも多くなり、パワーアップできている感覚があると言う。
87kg級世界選手権代表の阪部創(自衛隊)ら長く87kg級でやっている選手には、パワー負けする可能性も大きいわけだが、相手の力を出させないような闘いでしのぎ、「自分が有利な試合展開をつくりたい」と言う。
1週間ほど前に故郷の香川県で、同郷の日下尚(前述)とともに世界選手権の報告会に出席。多くの人から応援されていることを再確認。「日下先輩とともに頑張っていきたいと思います」と、階級アップの壁に挑む。