2025.11.07NEW

連覇を目指す86kg級・五十嵐文彌(山梨学院大)に74kg級世界王者・髙橋海大(日体大)が挑む!…11.8~9全日本大学選手権・展望(各階級)=86kg級エントリー訂正

(2025年11月8~9日、大阪・堺市金岡公園体育館)

《大会要項》 《大学対抗得点・展望》 《大会サイト》


大会スケジュール

11月8日(土)午前10時   開会式/全階級1回戦~準決勝
  9日(日)午前9時45分  全階級敗者復活戦・ファイナル


各階級エントリー選手

※正選手のエントリーをもとにした予想で、直前の負傷等が勘案していません。正副の選手が交代する場合もあります。組み合わせ抽選は7日午後3時予定。

エントリー選手
(正選手のみ)
57kg 61kg 65kg 70kg 74kg
79kg 86kg 92kg 97kg 125kg

各階級展望

 【57kg級】=27選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の弓矢健人(日体大)に、昨年優勝でU23世界選手権2位の菊地優太(拓大)、全日本学生選手権2位の勝目大翔(山梨学院大)、東日本学生選手権(春季)優勝の松村祥太郎(専大)が争う。

 勝目は、全日本学生選手権決勝では弓矢に敗れているが、東日本学生リーグ戦では弓矢を破っており、実力は互角。菊地は国際大会の好成績の勢いを持ち込めるか。松村は、U23全日本選手権決勝で菊地に敗れているが、国民スポーツ大会で勝目を破って3位に入賞。

 西日本学生選手権2位の松本勇莉(周南公立大)ら西日本勢の台頭はあるか。

▲全日本学生選手権優勝・弓矢健人(日体大)


 【61kg級】=22選手エントリー

 アジア選手権を制し、世界選手権に出場した須田宝(山梨学院大)が2連覇を目指す。向田旭登(専大)が全日本学生選手権を制し、U23世界選手権3位と世界へ飛躍しつつある。その牙城を崩せるか。昨年決勝での両者の対戦は、ポイントを取り合った末、須田が12-8で勝利。お互いに国際舞台での実績をつくったあとの今大会での対戦はどうか。

 全日本学生選手権決勝で向田に2-3で惜敗した赤嶺明柳(日体大)が、そのリベンジを果たして優勝を引き寄せるか。

 昨年3位で今年の東日本学生選手権(春季)優勝の加藤敦史(国士舘大)、JOCジュニアオリンピックカップ(U20)優勝の大脊戸逞斗(中大)、西日本学生選手権優勝の芹沢敬士(立命館大)、同2位の安渡翔(同志社大)らが優勝戦線に浮上できるか。

▲世界選手権代表・須田宝(山梨学院大)=撮影・矢吹建夫


 【65kg級】=33選手エントリー

 全日本学生選手権決勝を争った西内悠人(日体大)荻野海志(山梨学院大)の争いが再現されるか。西内はU23全日本選手権、東日本学生リーグ戦を含めて荻野に3連勝と好調。先月のU23世界選手権ではメダルを逃したが、この大会で優勝して再出発を飾りたい。荻野は苦手意識をはねのけて2連覇を目指す。

 昨年2位で今年の全日本学生選手権3位の上村律心(専大)、U20アジア選手権優勝の八隅士和(早大)が両者の闘いに割って入れるか。

 西日本学生選手権優勝の北村一気(周南公立大)、同2位の土下泰和(近大)、昨年の同優勝の大関勁心(九州共立大)ら西日本勢がどこまで上位に食い込めるか。

▲全日本学生選手権優勝・西内悠人(日体大)


 【70kg級】=22選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の本名帝心(育英大)は不出場で、育英大からは同3位の加成京介がエントリー。同2位の碓井晴登(日大)、同3位の山路太心(中大)らと優勝を争う。だれが勝ち抜くか。

 U23全日本選手権2位で東日本学生リーグ戦優勝の立役者の冨山悠真(山梨学院大)は、全日本学生選手権は碓井に敗れて上位進出ならなかった。リベンジしたうえで、まだ手にしていない学生主要タイトル目指す。

 西日本学生選手権優勝の松田來大(周南公立大)、同2位の小塚彪(近大)らの躍進はあるか。

▲U23全日本選手権2位・冨山悠真(山梨学院大)=撮影・矢吹建夫


 【74kg級】=30選手エントリー

 全日本選抜選手権2位で全日本学生選手権優勝の山下凌弥(日体大)が、学生二冠を達成するか。同3位の瀧澤勇仁(慶大)、昨年のインターハイ王者の吉田アリヤ(日大)の1年生がその壁を突破するか。ともにU20アジア選手権に出場しており、その経験を生かしたい。

 昨年3位の林拳進(中大)、東日本学生選手権(春季)優勝の山路健心(早大)、昨年の東日本学生選手権・新人戦で春秋連覇(74・79kgkg級)を達成した安藤慎悟(山梨学院大)も優勝争いに加わる実力はあるはず。優勝戦線に加わることができるか。

 尾関友陽(立命館大)は3年生にして西日本学生選手権のグレコローマンを3連覇し、フリースタイルでも2年連続優勝の選手。その実力を発揮したいところ。同選手権2位で新人選手権で優勝している米原潔太(九州共立大)とともに台頭が期待される。

▲全日本学生選手権優勝・山下凌弥(日体大)


 【79kg級】=9選手エントリー

 エントリー9選手と少ないが、強豪が集まった。昨年2位で全日本選手権を制した神谷龍之介(日体大)は、今年のアジア選手権と世界選手権を経験してさらに実力をアップしているはず。

 全日本選抜選手権で神谷を破って優勝したガレタギ敬一(早大=プレーオフで神谷に敗れて世界選手権代表を逃す)もU20世界選手権に出場。同じくU23全日本選手権で神谷を破った高原崇陽(専大)は、全日本学生選手権で優勝し、U23世界選手権に出場して国際舞台で鍛えた。

 今年2年生で、昨年の全日本学生選手権3位、今年は2位に食い込んだ松尾直哉(国士舘大)、同3位の後藤隼介(神奈川大)、西日本学生選手権優勝の茂野颯良(大体大)、グレコローマン中心の選手で、同スタイルのU23全日本選手権を制した菊田創(青山学院大)らが優勝争いに加われるか。

▲世界選手権代表・神谷龍之介(日体大)=撮影・矢吹建夫


 【86kg級】=31選手エントリー

 昨年優勝の五十嵐文彌(山梨学院大)が、今年はU23全日本選手権、全日本学生選手権、国民スポーツ大会と国内大会を勝ち続けている。74kg級で世界王者に輝いた髙橋海大(日体大)がこの階級にエントリーし、両者によるハイレベルの闘いが予想される状況となった。昨年のU23世界選手権も制している髙橋だが、86kg級での出場経験はないので厳しい闘いになるだろうが、国際舞台での実績をもってどう闘うか。

 昨年3位で今年のJOCジュニアオリンピックカップで2連覇達成(79・86kg級)の淺野稜悟(中大)、昨年のインターハイ王者で今年の全日本学生選手権で2位に躍進した岡澤ナツラ(慶大)らが、両者の闘いに割って入れるか。

 全日本学生選手権92kg級2位の北脇香(早大)、東日本学生選手権(春季)2位の本橋知大(拓大)、西日本学生選手権を制し国民スポーツ大会でも3位に飛躍した井上輪太郎(立命館大)がどこまで上位に食い込めるか。

▲全日本学生選手権優勝・五十嵐文彌(山梨学院大)


 【92kg級】=11選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の増田大将(山梨学院大)と同3位の植木優斗(東洋大)は97kg級に、同2位の北脇香(早大)は86kg級にそれぞれエントリー。空いた座を目指す一番手は、グレコローマン中心の選手だが、フリースタイルでも2023・24年全日本選手権で2位の実績を持つ掛川零恩(早大)か。グレコローマンの技術をいかして優勝を引き寄せられるか。

 U23全日本選手権125kg級を制した藤田龍星(日大)がこの階級にエントリーしてきた。全日本学生選手権125kg級3位の菊地一瑳(明大)もこの階級を選択。ともに体重調整がうまくいけば優勝争いに加われる実力者だ。

 全日本学生選手権86kg級3位の升田康太(帝塚山大)は、昨年の西日本学生選手権を制し、今年はグレコローマン優勝の実力者。この階級の西日本学生選手権を制した武重毅留(周南公立大)とともに、この階級で実力を発揮できるか。

▲全日本選手権2位・掛川零恩(早大)=撮影・矢吹建夫


 【97kg級】=21選手エントリー

 全日本学生選手権優勝というより、シニアの世界選手権3位、U23世界選手権優勝の実績をつくった吉田アラシ(日大)の優位は動くまい。全日本学生選手権2位の濱田豊喜(中大)、同3位のアブデル・マレック・ラッファエロ(近大)が、どこまで粘れるか。

 昨年の全日本選手権3位で今年の西日本学生選手権を制した立岡拓馬(天理大)が上位へ食い込めるか。92kg級で全日本学生選手権優勝の増田大将(山梨学院大)、同3位の植木優斗(東洋大)、全日本選抜選手権3位の金澤空大(早大)らが本来より上の階級で実力を発揮できるか。

 注目はグレコローマン82kg級世界3位の吉田泰造(日体大)のフリースタイルへの挑戦。高校時代は全国制覇の実績があり、今年の東日本学生リーグ戦でも起用されて3戦全勝。決勝で“吉田対決”が実現するか。

▲世界選手権3位・吉田アラシ(日大)


 【125kg級】=18選手エントリー

 スタイルを問わず、どの大会でも優勝を争ってきたバトバヤル・ナムバルダグワ(育英大)アビレイ・ソビィット(山梨学院大)の闘いとなるか。ソビィットは来春卒業なので、最後の対決。全日本学生選手権はナムバルダグワが両スタイルとも勝ち、全日本大学グレコローマン選手権はソビィットが雪辱して優勝した。

 JOCジュニアオリンピックカップU20優勝の藤田宝星(日大)、同2位の織山昭成(中大)、U23全日本選手権2位の丸山政陽(日体大)らが意地を見せられるか。

 1年生にしてグレコローマンのJOCジュニアオリンピックカップU20、西日本学生選手権と同新人選手権の両スタイルを制した三宅紘誠(九州共立大)が上位へ食い込めるか。

▲学生の最重量級を争ってきたバトバヤル・ナムバルダグワ(左=育英大)とアビレイ・ソビィット(山梨学院大)