第2回リアル・アメリカン・フリースタイル(RAF)大会が10月26日、ペンシルベニア州立大で行われ、オリンピックで2度のメダルを獲得した男子フリースタイル74kg級(現86kg級)のカイル・デイクや、今年の世界選手権で4度目の優勝を成し遂げた女子57kg級のヘレン・マルーリスらが実力を発揮した。
RAFは、米国で頻繁に行われているレスリング・イベントのひとつとして今夏にスタート(ウェブサイト)。実業家のチャド・ブロンスタイン氏や元プロレスラーのハルク・ホーガン氏(今年7月24日に死去)によって、「トップレベルのレスラーをスターに育てること」を目的に設立。8月30日にオハイオ州で第1回大会が開催され、そのときの勝者が各階級の王者に君臨している。
「リアル・アメリカン」の名称は、ホーガン氏が長年プロレスの入場テーマソングとして使われた曲にちなんでつけられた。
今大会のメーンイベントは、第1回大会で190ポンド(約86.2kg)級の王者となったカイル・デイクが、スロバキア代表として2017・22年に世界選手権で銀・銅メダルを獲得したボリス・マコエフ(元ロシア)と対戦。7-1で勝って王座を防衛。
セミファイナルは、ヘレン・マルーリスが、今年2月のランキング大会で優勝したサマンサ・スチュワート(カナダ)と闘い、6ー0で勝って120ポンド(約54.4kg)級のチャンピオンの座を獲得した。
2012年ロンドン・オリンピックの男子フリースタイル96kg級優勝のジェーク・バーナーが2018年世界選手権予選以来の試合出場を果たし、元世界選手権代表で総合格闘家のパット・ドウニーを5-1で破った。(各試合結果は最下段に掲載。国名なしは米国)。
第3回大会は11月29日にイリノイ州シカゴで予定されている。2026年からは、このイベントに出場するチャンスをかけた闘いが毎週行われ、そのテレビ放映権が様々なネットワークに売り出されているという。米国のレスリングは、完全に“プロ”としての道を歩んでいる。
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【男子135ポンド(61.2kg)級】
Austin DeSanto○[VSU、10-0]●Nico Megaludis
【男子165ポンド(74.8kg)級】
Tajmuraz Salkazanov(スロバキア)○[4-4]●James Green
【男子無差別級】
Mason Parris○[VSU、11-0]●Aleksandr Romanov(モルドバ)
【男子オープン】
Cayden Henschel○[VSU、11-1]●Keelon Jimison
【男子190ポンド(86.2kg)級】
Nate Jackson○[7-2]●Carter Starocci
【男子無差別級】
Jake Varner○[5-1]●Patrick Downey
【男子165ポンド(74.8kg)級】
David Carr○[VSU、18-6]●Amr Hussein(エジプト)
【男子135ポンド(61.2kg)級】
Nathan Tomasello○[5-3]●Matt Ramos
【女子120ポンド(54.4kg)級】
Helen Maroulis○[6-0]●Samantha Stewart(カナダ)
【男子190ポンド(86.2kg)級】
Kyle Dake○[7-1]●Boris Makoev(スロバキア)