2025.10.26

3選手が優勝、元木咲良(育英大助手)が“世界グランドスラム”達成…2025年U23世界選手権・第6日(1)

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 2025年U23世界選手権第6日は10月25日、セルビア・ノビサドで前日開始階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、決勝に進んだ53kg級の森川晴凪(至学館大)、59kg級の屶網瑠夏(城北信用金庫)、62kg級の元木咲良(育英大助手)の3選手が優勝。3位決定戦に回った男子フリースタイル74kg級の青柳善の輔(クリナップ)が銅メダルを獲得した。

 元木は昨年優勝で今年の欧州選手権を制したイリナ・ボンダー(ウクライナ)に10-0のテクニカルスペリオリティ(VSU)で勝利。5試合無失点(フォール4試合、VSU1試合)で、2018年世界カデット(現U17)選手権、2022年U20世界選手権、2024年パリ・オリンピック、今年のシニア世界選手権に続いての世界一の奪取となり、オリンピックと4世代の世界選手権を制する“世界のグランドスラム”を達成した。須﨑優衣(キッツ)、アミート・エロル(米国)に続いて世界で3人目の快挙。

▲グランドスラム達成の元木咲良と柳川美麿監督のウィニングラン=提供・布施鋼治

 森川はインドの新鋭ハンシカ・ラムバ(インド)に4-0で勝利。昨年のU20世界選手権50kg級2位に続く国際大会のメダル獲得。優勝は2019年U15アジア選手権以来。

 屶網は今年のシニア世界選手権に出場したサリカ(インド)に3-1で勝った。昨年の57kg級2位を上回る成績で、2019年世界カデット(現U17)選手権57kg級、2022年U20世界選手権57kg級に続き、3世代目の世界一を達成した。

▲2019年U15アジア選手権以来の国際大会優勝の森川晴凪=提供・布施鋼治

▲3世代目の世界一を達成した屶網瑠夏=提供・布施鋼治

 青柳は、敗者復活戦を勝ち上がってきたパルビンダー(インド)と対戦。8-2で勝ち、銅メダルを獲得した。74kg級の国際大会は昨年の韓国オープンに続いて2大会目のメダル獲得。11大会連続で国際大会のメダルを手にした。

 女子は全日程を終了。「金4・銅1」で、昨年の2階級制覇を上回った。国別対抗得点は117点で、「銀2・銅3」のインドの121点に及ばなかった。4階級で0点(9位以下)だったことが響いた。3位は1階級優勝の米国が入った。

▲銅メダルを確保した青柳善の輔=UWWサイトより

 各選手の成績は下記の通り。


女子

 【53kg級】森川晴凪(至学館大)   優勝=19選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[4-0]Hansika LAMBA(インド)

《以下、前日に実施》
準決勝 ○[5-2]Christianah T. OGUNSANYA(ナイジェリア)
3回戦 ○[6-0]Brianna E. GONZALEZ(米国)
2回戦 ○[フォール、5:37=9-0]Nataliia KLIVCHUTSKA(ウクライナ)
1回戦  BYE

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 【59kg級】屶網瑠夏(城北信用金庫)   優勝=20選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[3-1]Sarika SARIKA(インド)

《以下、前日に実施》
準決勝 ○[3-1]Hiunai HURBANOVA(アゼルバイジャン)
3回戦 ○[4-1]Aurora RUSSO(イタリア)
2回戦 ○[10-1]Olivia G. LICHTI(カナダ)
1回戦  BYE

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 【62kg級】元木咲良(育英大助手)   優勝23選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[VSU、2:14=10-0]Iryna BONDAR(ウクライナ)

《以下、前日に実施》
準決勝 ○[フォール、0:49=8-0]Immacolata DANISE(イタリア)
3回戦 ○[フォール、0:54=2-0]Yana TRETSIAK(UWW=ベラルーシ)
2回戦 ○[フォール、0:19=2-0]Sara SARIC(セルビア)
1回戦 ○[フォール、2:49=6-0]Nigina SABIROVA(ウズベキスタン)

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《国別対抗得点》
[1]インド 121点、[2]日本 117点、[3]米国 106点、[4]トルコ 88点、[5]ウクライナ 78点、[6]中国 65点、[7]キルギス 50点、[8]ドイツ 37点


男子フリースタイル

 【74kg級】青柳善の輔(クリナップ)   3位=27選手出場《ブランケット》
3決戦 ○[8-2]Parvinder PARVINDER(インド)

《以下、前日に実施》
準決勝 ●[4-7]Mitchell O. MESENBRINK(米国)
3回戦 ○[VSU、4:32=11-0]Mohammad R. BAKHSHISHIRKOLAEI(イラン)
2回戦 ○[VSU、3:36=11-0]Baitemir TULEBERDIEV(キルギス)
1回戦 ○[VSU、4:06=10-0]Petar H. PETKOV(ブルガリア)


《以下、前日に実施。最終順位を追加》

 【92kg級】増田大将(山梨学院大)   12位=26選手出場《ブランケット》
2回戦 ●[9-14]Ion DEMIAN(モルドバ)
1回戦 ○[7-4]Filip W. SZUCKI(ポーランド)

※敗者復活戦に回れず