2025.10.07

母になった恒村友香子(旧姓川井=サントリー)が10月12日に復帰戦

 2021年東京オリンピックの女子62kg級で優勝し、今年3月に第一子(男児)を出産した恒村友香子(旧姓川井=サントリー)が、10月12日(日)に静岡・焼津市総合体育館で行われる2025年フォーデイズ杯全日本女子オープン選手権の59kg級にエントリー。昨年5月の全日本選抜選手権以来、約1年5ヶ月ぶりに実戦復帰することになった。

 同階級には21選手がエントリー。パリ・オリンピック代表を逃した南條早映(自衛隊)、今年の全日本学生選手権優勝の小野こなみ(日体大)、インターハイを制した野口紗英(北海道・帯広北高)らが名を連ねており、かなりハイレベルの闘いが予想される。

▲恒村姓になって唯一出場した2024年5月の全日本選抜選手権。約1年5ヶ月ぶりの復帰戦へ挑む=撮影・矢吹建夫

 恒村は、これが2028年ロサンゼルス・オリンピックを目指すスタートになるかどうかについては、「今は1日、1日をやり抜くことで精いっぱい。数年後のビジョンは、まだ全然想像できないのが現状です」と、明言はなし。ただ、「1人の選手として、満足するところまでやり切るつもりでいます」と、本格的な選手活動の再開を示唆した。

 同選手は、東京オリンピックで金メダルを取ったあと、翌年から選手活動を再開して5月の全日本選抜選手権に出場。2024年パリ・オリンピック出場を目指し、2023年12月の全日本選手権では唯一日本代表が内定していなかった68kg級に望みを求めて挑んだが、オリンピック出場はならなかった。

 2024年1月に総合格闘家の恒村俊範さんと結婚し、今年3月に出産。今回が復帰戦となる。焼津市総合体育館は、奇しくも2022年大会で姉の金城梨紗子(サントリー)が出産後の復帰戦を行った会場(関連記事)。姉妹が同じ体育館で“母親レスラー”としてのスタートを切ることになった。

 なお、同選手権の57kg級にはパリ・オリンピック同級優勝の櫻井つぐみ(育英大助手)もエントリーしており、オリンピック後の復帰戦に挑む(ビーチは除く)。