2025.09.16NEW

【2025年世界選手権・特集】ファイナル進出選手の声(第3日)

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(2025年9月15日、クロアチア・ザグレブ / 取材=布施鋼治、樋口郁夫)


 ■男子フリースタイル65㎏級で決勝進出・清岡幸大郎(カクシングループ=パリ・オリンピックの決勝の相手と再戦へ)「(初戦から自分へのマークがきつかったことについて)当然のことだと思うし、それを乗り越えていかないとならない。この大会で優勝しないと、その先の目標(ロサンゼルス・オリンピック)に向かえないと思う。今回は、ひとつひとつ、しっかり勝っていこうという目標で来たので、一日目をしっかり勝てて終われたのでよかったです。

 (大会初日のヤマ場について)準々決勝でのイブラギモフ選手(UWW=ロシア)戦ですね。オリンピックが終わってから、『ロシアの選手が出てない』とか、そういう声もちらほら出たりしてたので。彼は本当に実力ある選手。パリに出ていたらトーナメントを荒らしてた選手だと思うので、あそこが一つヤマだったかな、というのはありました。勝因は、やってきたことを出し、自分のスタイルを貫けたこと。先制点をとれたことが大きかったと思います」


 ■女子59㎏級で決勝進出の尾西桜(日体大=3試合ともテクニカルスペリオリティかフォールで決勝進出)「決勝に進めて安心した気持ちと、シニアの世界チャンピオンになるためクロアチアに来たので、明日は必ず勝ってウィニングランしたいという気持ちです。準決勝は、相手がやってくることを意識しつつ、自分がやりたいことを明確にして実行することができてフォール勝ちになったので、本当にいい流れを明日の決勝に持っていけたと思います。

 初戦のアップの段階からすごく足が動いていることを感じました。試合運びも悪くないという感じでした。ただ、2戦目でローリングに乗られたりしてしまった。そこは詰めの甘さが出ました。ヨーロッパの選手の中には力で押さえ込んでくる選手もいるので、明日までにしっかり修正して、確実な技で着実に点をとっていきたい。(セコンドに就いた)伊調コーチからは『いつも通りにやりなさい」と言われていました」


 ■男子フリースタイル97kg級で決勝進出ならなかった吉田アラシ(日大=2月に勝っていた米国のカイル・スナイダーに敗れる)「勝負の世界は厳しいことを実感しました。最初、自分に2点が入ったと思いましたが入っていなかった。タックルの後の処理が甘かったので、そうなったと思うので、これからの課題として見つかりました。崩しは効いていたと思います。言い訳ではないですが、汗が多く出て、崩しが効かなくなっていった。練習中にも『汗だから効かないないんだ』と思うことがあったので、汗をかいていてでも組み手をしっかりできるようにしたい。

 (前の試合でパリ・オリンピック2位の選手を破っていたが)やった、という気持ちがあって、次の試合のことを考えていなかったのかもしれない。勝ったことを自信にして、3位決定戦は絶対に勝たなければならない。気持ちを切り替えてやりたい。(イラン応援団からの応援は)力になりました。父の声も聞こえていて、明日も力にしたい」


 ■女子55㎏級で決勝進出ならなかった内田颯夏(日大=準決勝で北朝鮮のオ・キョンリョンに首投げを決められフォール負け)「お互い片足タックルが得意だったので、片足タックルでは負けたくないと思い仕掛けたんですけど、切られて体が浮いたところで首投げをされてしまった。自分でも何が何だか分からなくて、絶対フォールされたくなかったけど、されてしまった。相手は構えが低いので、自分もその構えに合わせて動いて、点を取られても、自分の方がもっと点を多く取って勝つ作戦を立てていました。

 (8月の)U20世界選手権では足首をけがしてしまい、思うようなレスリングができなくて本当に悔しい思いをしました。シニアの世界選手権では絶対優勝するという意気込みで、だれよりも優勝を目指してきたつもりだったんですけど、もっと頑張らなきゃいけないのかな、と思います。最後は絶対勝って終わりたい。メダルを取って日本に帰りたいと思うので、明日の3位決定戦は気持ちを切り替えて臨みたい」