2025.09.08NEW

【2025年世界選手権・展望(26)】日下尚(マルハン)に挑むアルメニアとロシア…男子グレコローマン77kg級

《試合日》9月18日(木)・19日(金) /クロアチア・ザグレブ


男子グレコローマン77kg級・予想シード順

(注)最終エントリーによって確定します。下記と変わる場合があります。

[1]Aram VARDANYAN(ウズベキスタン)
[8]Albin OLOFSSON(スウェーデン)
[5]Ahmet YILMAZ(トルコ)
[4]日下尚(日本)

[3]Malkhas AMOYAN(アルメニア)
[6]Yryskeldi MAKSATBEK UULU(キルギス)
[7]Sergei KUTUZOV(UWW)
[2]Sanan SULEYMANOV(アゼルバイジャン)


男子グレコレーマン77kg級・展望

 パリ・オリンピックを制した日下尚(マルハン北日本カンパニー)が2年連続世界一を目指す。パリの準決勝で破ったマルハス・アモヤン(アルメニア)が、今年の欧州選手権と7月の「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)を制して好調。現段階でのシードからして、対戦するとしたら決勝となる。頂上決戦で再戦が実現するか。

▲パリ・オリンピック準決勝で激闘を展開した日下尚(赤)とマルハス・アモヤン(アルメニア)。今大会は決勝で激突か=撮影・保高幸子

 2023年世界選手権2位でパリ・オリンピック5位のサナン・スレイマン(アゼルバイジャン)は、欧州選手権で15位に低迷し、2度のランキング大会でメダルを逃すなど、調子が上がっていない。同じ5位のアラム・バルダニャン(ウズベキスタン)も、アジア選手権を制しているが、2度のランキング大会でメダルを手にできず、好不調の波がある。

 むしろ、オリンピック世界予選を勝ち抜きながら制裁によってマットに立てなかったセルゲイ・クツゾフ(UWW=ロシア)が要注意と言える。ランキング大会第1戦(クロアチア)3位、第4戦(ハンガリー)優勝と調子を上げている。日下は、2017年からの国際キャリアで旧ソ連選手や東欧選手との対戦は数多くあるが、ロシア選手とは一度も対戦したことがなく、未知のゾーンとなる。追い風は、アモヤンとクツゾフが同ブロックで、つぶし合うこと。

 ラマズ・ゾイゼ(ジョージア)は欧州選手権決勝でマルハス・アモヤン(アルメニア=前述)と1-3の惜敗での2位だが、同3位のアフメト・イルマズ(トルコ)とともに、安定した成績は出しておらず、アジアの若手の方が勢いがある。

 パリ・オリンピックの優勝候補(アクジョル・マフムドフ=キルギス、2022・23年世界王者)に代わって出てくるイリスケルディ・マクサトベクウウル(キルギス)はアジア選手権3位で、ランキング大会第1戦(クロアチア)優勝、第3戦(モンゴル)2位、「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)3位と力をつけている。

 昨年のU20アジア&世界選手権を制し(世界は2連覇)、アジア選手権2位のアリレザ・アブデバリ(イラン)も優勝争いに加わる可能性を秘めている。


男子グレコレーマン77kg級・予備エントリー選手

《日本代表》日下尚(日本)=2024年パリ・オリンピック優勝
Malkhas AMOYAN(アルメニア)=2024年パリ・オリンピック3位/2025年欧州選手権優勝
Sanan SULEYMANOV(アゼルバイジャン)=2023年世界選手権2位/2024年パリ・オリンピック5位
Aram VARDANYAN(ウズベキスタン)=2024年パリ・オリンピック5位/2025年アジア選手権優勝
Ramaz ZOIDZE(ジョージア)=2025年欧州選手権2位
Ahmet YILMAZ(トルコ)=2025年欧州選手権3位
Alireza ABDEVALI(イラン)=2025年アジア選手権2位
Yryskeldi MAKSATBEK UULU(キルギス)=2025年アジア選手権3位
Kamal BEY(米国)=2025年パンアメリカン選手権優勝
Sergei KUTUZOV(UWW=ロシア)=2024年パリ・オリンピック世界予選1位
Kevin KUPI(アルバニア)
Chawki DOULACHE(アルジェリア)
Calebe CORREA FERREIRA(ブラジル)
Stoyan KUBATOV(ブルガリア)
Likui SHI(中国)
Harryson NSIAMAZA(コンゴ民主共和国)
Antonio KAMENJASEVIC(クロアチア)
Marcos SANCHEZ SILVA(スペイン)
Jonni SARKKINEN(フィンランド)
Tigran GALUSTYAN(フランス)
Idris IBAEV(ドイツ)
Robert FRITSCH(ハンガリー)
AMAN(インド)
Noil UMAROV(カザフスタン)
Hyeonjin KANG(韓国)
Vilius SAVICKAS(リトアニア)
Alexandrin GUTU(モルドバ)
Mateusz BERNATEK(ポーランド)
Saoud ALMEFQAEY(カタール)
Aleksa ILIC(セルビア)
Albin OLOFSSON(スウェーデン)
Lai Hsing YAO(台湾)
Igor BYCHKOV(ウクライナ)
Arman KARAPETYAN(UWW=ベラルーシ)