《試合日》9月13日(土)・14日(日)/クロアチア・ザグレブ
※最終エントリーによって確定。下記と変わる場合があります。
[1]ザウール・ウグエフ(UWW=ロシア)
[8]ニルス・レウタート(スイス)
[5]ウディット(インド)
[4]須田宝(日本)
[3]ギオルギ・ゴニアシビリ(ジョージア)
[6]レオミド・コレスニク(モルドバ)
[7]ドミトリー・シャメラ(UWW=ベラルーシ)
[2]ヌラディン ノブルゾフ(アゼルバイジャン)
昨年の世界王者でランキング1位の小野正之助は不出場なので、ランキング2位のザウール・ウグエフ(UWW=ロシア)が第1シード。
同選手は昨年の世界選手権で小野と前年世界王者(ビタリ・アルジャウ)に敗れ、東京オリンピック王者(57kg級)の実力に陰りが見えたかに思えたが、今年の欧州選手権61kg級で見事に優勝。UWW公認大会ではないが、ロシア最高レベルの国際大会「ヤリギン国際大会」でも優勝しており、この階級に慣れた今大会の優勝争いに加わる可能性は強い。
第2シードがヌラディン ノブルゾフ(アゼルバイジャン)、第3シードがギオルギ・ゴニアシビリ(ジョージア)だが、ともに主要大会での優勝があるわけではなく、ランキング大会を積み重ねての上位ランク入り。ウグエフに対抗できる一番手は、世界王者に代わって出場するアジア選手権優勝の須田宝(山梨学院大)と言えよう。
米国のレスリング・サイト「Flo Wrestling」は、ウグエフや米国代表のジャックス・フォレスト(後述)を押さえて須田の優勝を予想。アジア選手権のほか、2度のUWWランキング大会優勝の結果を高く評価し、「非常に完成度の高いレスラーで、両サイドへの電光石火のレッグアタックと世界トップのパーテール攻撃を持っている。この階級の誰をも倒せる実力を備えており、ザグレブでの大会は日本の軽量級の強さを、さらに高めようとしている」と最大級の賛辞を送っている。
ただ、アジア選手権ではアフメド・ジャバン(イラン)に2-2の辛勝(2-0から2-2に追い上げられながらビッグポイント差で勝利)、7月のUWWランキング大会(ハンガリー)決勝では前年のアジア王者タイルベク・ジュマシュベクウウル(キルギス)にラスト10秒までリードされているなど、今ひとつの安定した試合運びがほしいところ。両選手ともエントリーしている。
アジア選手権決勝を闘った前年57kg級2位のウディト(インド)も20歳と伸び盛り。若手と言えば、国内予選で2023年世界王者(ビタリ・アルジャウ)に2連勝し、18歳で世界選手権出場を果たすジャックス・フォレスト(米国)がいる。パンアメリカン選手権も制しており、優勝候補の一角を占めることは間違いない。
エントリー選手の中で、ウグエフに唯一白星を挙げている選手が、2022年世界選手権57kg級優勝のゼリムハン・アバカロフ(アルバニア=元ロシア)。2023年世界選手権の3位決定戦で勝っている。パリ・オリンピックは8位に終わったが、減量がかなりきつかったもよう。今年は61kg級で欧州選手権3位の成績。この階級で台頭するか。
ウグエフ(30歳)、アバカロフ(32歳)に須田らの若手が挑む図式。新旧のどちらが栄冠を勝ち取るか。ノーシードの強豪もいるので、優勝予想は極めて難しい階級と言える。
《日本代表》須田宝(日本) =2025年アジア選手権優勝
Zavur UGUEV(UWW)=2025年欧州選手権優勝
UDIT(インド)=2025年アジア選手権2位
Ahmad JAVAN(イラン)=2025年アジア選手権3位、須田と2-2 アジア3位
Taiyrbek ZHUMASHBEK UULU(キルギス)=2024年アジア選手権優勝
Jaxen FORREST(米国)=2025年パンアメリカン選手権優勝
Kum Hyok KIM(北朝鮮)=2025年アジア選手権57kg級3位
Zelimkhan ABAKAROV(アルバニア)=2024年パリ・オリンピック57kg級8位/2025年欧州選手権3位
Manvel KHNDZRTSYAN(アルメニア)
Georgii OKOROKOV(オーストラリア)
Nuraddin NOVRUZOV(アゼルバイジャン)
Jianhao LIU(中国)
Ndjidda BOUBA(カメルーン)
Godefroid KALUBI(コンゴ民主共和国)
Joshua KRAMER(エクアドル)
Giorgi GONIASHVILI(ジョージア)
Solomon ADDICO(ガーナ)
Simone PIRODDU(イタリア)
Adil OSPANOV(カザフスタン)
Sangboum HAN(韓国)
Leomid COLESNIC(モルドバ)
Tuvshintulga TUMENBILEG(モンゴル)
Besir ALILI(マケドニア)
Ali ABURUMAILA(パレスチナ)
Dylan SHAWVER(プエルトリコ)
Nils LEUTERT(スイス)
Emrah ORMANOGLU(トルコ)
Kamil KERYMOV(ウクライナ)
Dzmitry SHAMELA(UWW=ベラルーシ)
Ibrahim GUZAN(イエメン)