(2025年6月19~22日、東京・東京体育館)
《女 子》
【62kg級/決勝】
《世界選手権代表決定プレーオフ》
元木咲良(育英大助手)○[6-5]●尾﨑野乃香(慶大)
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《決 勝》
元木咲良(育英大助手)○[3-3]●尾﨑野乃香(慶大)
■元木咲良(育英大助手=決勝とプレーオフでいずれも尾﨑野乃香を破り、世界選手権出場の切符を得る)「プレーオフでは、取られて逆転し、逆転し返されたときに、残り30秒ぐらいあった。毎日頑張って練習しているので、『絶対最後は取りに行ける』と信じていた。そういうふうに気持ちを切り替えることができたので、『最後に一個仕掛けよう』と気持ちを切り替えることができた。その直前に何度か相手がしのいだ感じだったけど、最後、どこかにチャンスはあると信じて攻め続けました。
(残り時間1秒切った段階でテイクダウンをとれたことについて)正直、ちょっときつかったかな、と。でも『ここで取らないと負けちゃう』と思い、力を出し切りました。時間内になってくれたので本当によかった。オリンピックのときと比べたら、今回の完成度は全然(ダメ)。そこについては不安があった。いつもは『過去の自分より今の自分のほうが強い』と自信を持って試合に臨むんですけど、今回はどう考えてもオリンピック前の方が強かった。でも、技術の幅は増やしてきたという自信はあったので、これから完成度をさらに高めていきたい」
【65kg級/リーグ5回戦】
森川美和(ALSOK)○[4-3]●池畑菜々(育英大)
■森川美和(ALSOK=5者リーグ戦の最終戦でU20世界チャンピオンを破って優勝)「今回はずば抜けた強豪がそろっているわけではなかったけれど、池畑選手は強い選手です。世界一になることが目標なので、勝たなければならなかった。ぎりぎりの試合になってしまったけれど、やるべきことが分かったので、よかった。最近、最後に猛攻撃を受けることが多いので、安定性というか、そのあたりをしっかり練習していきたい。
目標はロサンゼルス・オリンピックで金メダルを取ること。金メダルを取るには、もっと強くならないと駄目だと思います。完璧な試合はできないと思いますけど、理想の試合に近づけるようにしたい。世界選手権はだれが出てくるか分からない。(2月に負けた)モルドバの選手も出てくると思う。どんな相手でも強い気持ちをもって世界選手権のマットに上がれるようにしたい」
【68kg級/リーグ3回戦】
石井亜海(クリナップ)○[フォール、2:06=6-0]●持永聖愛(南九州大)
■石井亜海(クリナップ=実質的に3者リーグとなった闘いで2試合に圧勝)「エントリー選手の層が他の階級と比べて薄かったんですけど、どの相手に対しても自分のいつも通りの試合ができました。グラウンドで加点できるように技術練習に取り組んでいたので、最後の試合も1回目のグラウンドで決めるつもりでした。(実際は)2回目のグラウンドに入ってでしたが、フォールに持っていけたのでよかったと思います。
パリオリンピックの76kg級決勝で鏡(優翔)選手と戦ったケネディ・ブレーデス選手がアメリカの代表を勝ち取っています。世界選手権では優勝が目標ですが、目標の選手としてはブレーデス選手で、テクニカル(スペリオリティ)で仕留めたいです」
【72kg級/決勝】
古市雅子(自衛隊)○[フォール、5:58=3-2]●茂呂綾乃(安部学院OG)
■古市雅子(自衛隊=予選リーグで不覚を喫した茂呂綾乃に決勝での再戦で勝利)「世界選手権の代表になれてよかったです。(予選で負けたのは)実力です。(プレーオフでの終了間際の逆転勝ちは)やれることはやろう、という気持ちで、あの結果になったと思います。
世界選手権ではパワーがあって体格の大きな選手もいる。これまでの経験をいかし、研究を積んで、しっかりと勝てるようにしたい。(2021年に続いて)もう一度優勝したい。(米国の天才選手と言われたアミート・エロルは欠場)闘いたい、という気持ちがモチベーションでした。でも、だれが出てきても勝てば世界チャンピオン。しっかり勝ちたい」
【76kg級/リーグ3回戦】
山本和佳(東新住建)○[3-1]●松雪泰葉(ジェイテクト)
■山本和佳(東新住建=全日本選手権決勝で勝った松雪泰葉を再度破って優勝)「全試合いい内容での勝利ではなかったですけど、世界選手権の代表になれて、とりあえずよかったです。鏡(優翔)選手がいな中、絶対に自分が勝って世界選手権へ行かなければ、と思いました。(去年はU23世界選手権に出場して3位)優勝できていないので、シニアの世界選手権はもっと厳しくなると思います。もっと練習しないとならない思います。
目標は優勝ですけど、現実的には自分のレベルでは厳しいと思います。まず自分のレスリングができるように、得意技をみがく練習をしていきたい。世界はパワーが全然違います。(社会人になって)学生のときは自分のためにやっていましたけど、今はサポートを受け、今日も応援にきてくださり、これまでとは違う緊張がありました。大学院にも通っていますので、生活サイクルは変わっていません。レスリングに専念できるいい環境だと思います」