米国の世界選手権代表決定イベント2025年「FINAL X」が6月14日(日本時間15日午前3時、1回戦開始)、ニュージャージー州ニューアークで行われ、男子フリースタイル9階級、女子10階級の世界選手権(9月13~22日、クロアチア・ザグレブ)の代表が決まる。男子フリースタイル61kg級のみ、昨年の世界選手権3位のビタリ・アルジャウが負傷のため、7月14日に延期された。
米国の世界選手権代表は、「前年のオリンピック・世界選手権のメダル獲得選手」と「全米選手権を勝ち抜いた選手」、オリンピック・世界選手権でメダルを獲得できなかった階級は「全米選手権」と「チーム・トライアル・チャレンジ・トーナメント」の優勝選手同士が、3戦2勝システム(最大3試合闘い、2勝した選手が代表=1日で実施)で決める。階級を変えた場合には、メダリストの優遇は認められない。
日本でも馴染みの選手としては、男子フリースタイル57kg級でパリ・オリンピック銀メダルのスペンサー・リーが、全米選手権を勝ち抜いたU23パンアメリカン選手権優勝のルーク・リルダールと対戦。マット外でお騒がせの騒動を起こした97kg級のカイル・スナイダーは全米選手権を勝ち抜いており、チャレンジ・トーナメント優勝のヘイデン・ジルマーと闘う。
74kg級でパリ・オリンピック3位のカイル・デイクは86kg級へ階級アップ。全米選手権では優勝を逃したが、チャレンジ・トーナメントで勝ち、パンアメリカン選手権優勝のザヒド・バレンシアへのリベンジマッチへ挑む。
女子では、2016年リオデジャネイロ大会の金を含めて3大会連続でメダルを獲得した57kg級のヘレン・マルーリスが、全米選手権優勝のアマンダ・マルチネスと対戦。76kg級でパリ・オリンピック銅メダルのケネディ・ブレーデスは68kg級へ変えて全米選手権で優勝し、チャレンジ・トーナメントを勝ち抜いたU23パンアメリカン選手権優勝のブルックリン・ヘイズと闘う。
72kg級のアミート・エロルは、米国協会からの発表はないが、ソーシャルメディアで体調不良のため棄権を明らかにしている(関連記事)。男子グレコローマンは全米選手権の優勝選手が代表に決定済み。