6月11日に予定されている夏季オリンピック国際競技連盟連合(ASOIF)の総会で、理事の任期(4年)満了を迎える世界レスリング連盟(UWW)のネナド・ラロビッチ会長(セルビア)が、再選を目指して立候補することになった。7人が立候補し、4枠(うち1枠は途中退任理事の補充であるため、任期は2年)を争う。
ASOIFは1983 年に設立され、夏期オリンピック実施競技団体が加盟。国際オリンピック委員会(IOC)やその他の機関に対して各連盟の集団的利益を訴え、新種目の追加や競技スケジュールなど大会運営に対して強い発言力を持つ。
2013年に、IOC理事会が2020年オリンピックからレスリングの除外を決めたとき、当時はレスリング界からの理事はいなかったが、「オリンピック・ムーブメントの観点からして最善のやり方ではない」とIOCのやり方を批判し、レスリングを存続させるよう働きかけた。
UWWのラロビッチ会長は2017年にASOIFの理事に就任。2021年に再任されており、今回3期目を目指す。オリンピックの男女格差のあるレスリングは、IOCの「男女同選手数」の理念のもと、男子両スタイルの将来が不透明だが、理事に残れば心強い存在にはなることは間違いない。