※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
「デーブ・シュルツ記念国際大会」(1月31日~2月1日、米国・コロラドスプリングズ)に出場する男子フリースタイルの全日本選抜チームが1月25日、成田空港発の全日空機で出発した。昨年6月の全日本選抜選手権優勝選手12月の全日本選手権の上位選手を中心としたチーム。
井上謙二監督(自衛隊)は「リオデジャネイロ・オリンピックへ向けての新しいチームのスタート。大会出場の前には参加する国の選手と練習できる予定で、試合だけでなく、練習でも多くの外国選手と闘う経験を積んでほしい。(2、3番手派遣の)軽中量級は、せっかくのチャンスを生かしてほしい」と要望した。
この大会は米国式の敗者復活戦方式で行われ、どの選手も2回負けるまで闘う。「優勝することが目的だけど、負けても、気持ちを切り替えて闘ってほしい。それも経験」と数多くの試合を目的をもって闘うことを望んだ。
重量級を担当する小平清貴コーチ(警視庁)は「軽量級(の一番手)はロシア遠征で頑張っている。重量級も結果を残し、リオデジャネイロ・オリンピックへ向けてのいいスタートとしたい。試合数をこなせるほか、高地なので心拍数も上がる。いろんな面での強化が期待できる」と話した。
■連続メダル獲得なるな、半田守(専大)と山口剛(ブシロード)
昨年、学生選抜チームのメンバーとして参加し、銅メダルを獲得した55kg級の半田守(専大)と96kg級の山口剛(ブシロード=昨年は84kg級)は連続でのメダル獲得を目指す。
昨年に続くメダルを目指す半田(左)と山口
ユニバーシアード(7月、ロシア)の代表となっている66kg級の田中幸太郎(早大)は、米国での大会に出場するのは初めて。米国史上最高のレスラーと言われたジョン・スミス(62kg級で1988年ソウル・92年バルセロナ両五輪優勝)にあこがれ、テクニックビデオで研究してスミスの必殺技のローシングルを身につけただけに、「チャンスがあれば、ぜひ(生で)見てみたい」と、“師匠”との対面に期待。
地味な存在ながら着実に実力をつけて抜てきされた74kg級の横山太(自衛隊)は「緊張していますが、自覚をもって練習と試合をやってきたい」と言う。74kg級は米国が強さを誇る階級。2011年世界選手権とロンドン五輪ではジョーダン・バローズが優勝している。バローズは練習を再開したとの情報があり、「ぜひ練習してみたい」と気合を入れた。
派遣メンバーは下記の通り。グレコローマンの全日本選抜チームは22日に現地へ向かっているほか、27日は学生選抜チームが出発する。
▼監 督 井上謙二(自衛隊)
▼コーチ 小平清貴(警視庁)
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◎選手
▼55kg級 半田守(専大)
▼60kg級 池田智(日大)
▼66kg級 田中幸太郎(早大)
▼74kg級 横山太(自衛隊)
▼84kg級 松本篤史(ALSOK)
▼96kg級 山口剛(ブシロード)
▼120kg級 荒木田進謙(警視庁)