※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
フランスの通信社AFPやインドのメディアは11月27日、インド・レスリング界のスター選手でもあるバジラン・プニアが、ドーピング違反(検査回避)でインド・アンチドーピング機構(NADA)から4年間の出場停止処分を受けたことを報じた。
同選手は今年3月のインドの世界選手権代表選考会で、期限切れのキットが使用されようとしていたなどドーピング検査が正しく行われていないことを理由に採尿を拒否。NADAは暫定出場停止処分を下したが、不服を申し立て、いったんは解除された。しかしNADAが6月に正式に告訴し、このほどアンチ・ドーピング懲戒委員会(ADDP)が処分を決めた。
プニアは、前協会会長のセクハラ疑惑と闘っており、それに関連してNADAの手続きに不審をもっての行動を主張。今回の処分も、前会長への抗議活動の「報復」と主張しているという。
同選手は男子フリースタイル65kg級で2018年世界選手権2位、2021年東京オリンピック銅メダルなをの成績があり、インドの男子選手を代表する選手。
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世界レスリング連盟(UWW)は11月26日、2022年世界選手権の男子グレコローマン87kg級優勝のズラビ・ダツナシビリ(セルビア)にドーピング違反があったとして、2021年5月27日から5年間の資格停止処分を発表。期間中のすべての成績を失格とすることも発表され、世界王者は剥奪される見込みとなった。同選手はこの決定に対して控訴し、正式な決定が下されるまで処分は保留される。
2023年4月に世界アンチドーピング機構(WADA)が実施した調査の結果、ドーピング違反が認定された。スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴するとともに、以後の試合には出場していない。