※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(2024年10月25日、アルバニア・ティラナ / 取材・撮影=保高幸子)
■53kg級優勝・坂本由宇(AACC)「去年の4月に前十字じん帯のけがをして、この大会の予選の今年のクイーンズカップが復帰戦でした。そこで勝ち、その流れで世界を取ることもでき、すごくうれしいです。自分のスタイルを貫きたいと思い、それができたのでよかったです。(両親が応援に来ていて)金メダルをかけてあげたいという強い思いを持って闘いました。(このあと米国の大学でレスリングを続ける予定で)3年間はアメリカで頑張ります。天皇杯(全日本選手権)とかの大きな大会は帰国して出場する予定です」
■57kg級2位・屶網瑠夏(至学館大)「去年のこの大会で姉が優勝。自分はU17とU20の世界選手権で勝ってきたので、この大会はしっかり勝ちたいと思っていたので、すごく悔しい。決勝の相手は姉が去年の決勝で勝った相手です。対策はしっかりしてきましたけど、緊張して脚が動かず、課題のタックルの処理ができなかった。天皇杯(全日本選手権)を目指して、1からまたつくってやっていきたい」
■65kg級5位・寺本鈴(山梨学院大)「(3位決定戦のインド戦は)最初に2点を取ったときに、行けるかな、と思ったのですが、相手の圧力を感じて、タックルに入っても切られるんじゃないか、技をかけても返されるんじゃないか、という気持ちの面で負けたところがありました。監督やコーチから『攻めれば取れる、勝てる』といつも言われているのに、また攻めることができずに負けてしまった。監督やコーチに謝りたいです。天皇杯(全日本選手権)が選手生活の最後。優勝とか大きなことは言いません。入賞という小さな目標を目指して頑張ります」
■72kg級・藤倉優花(育英大=2回戦敗退)「ラスト15秒で逆転されてしまい、とても悔しいです。外国選手は力は強いので、スピード勝負で行こうと思っているのですが、力や体重差で止められたりで、今回も同じことを思いました。1回戦は最後にタックルにいって取れたのですが、2回戦は脚が止まってしまって、すくわれてしまいました。今後は、天皇杯(全日本選手権)でライバルに勝っての優勝を目標に、筋力をつけるためにウェートトレーニングに力を入れ、全体の体力を強化したい。(来年春の)クイーンズカップで勝って、この舞台にもう一度出場して優勝できるように頑張りたい」
■62kg級・内田奈佑(至学館大=初戦敗退)「自分が権利を取ったわけではなく、奇跡で回って来た代表ですけど(予選優勝選手が辞退)、大学の最終学年で、実力のない自分でも、もしかしたらという気持ちで挑みました。でも、情けないというか…。高校のときから親元を離れてレスリングを続け、一番ふがいない試合でした。こんなチャンスに1勝でもし、親に恩返ししたいと思っていたのに、今までの頑張りを無駄にしてしまったような試合をしてしまったのが残念です。天皇杯で(選手生活は)終わりのつもりですけど、こんなふがいない試合では出る意味もないし、がっかりさせるだけ。でも、天皇杯までは必死に頑張る、ということを決めています」