※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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【日本代表】 曽我部 京太郎(ALSOK) 《略歴》 《JWFデータベース》 《UWWデータベース》 《国際大会成績》 |
2023年世界王者 |
エントリー選手 |
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2021年東京オリンピック60kg級を制し、昨年の世界選手権でこの階級を制したルイス・オルタ・サンチェス(キューバ)が2階級制覇を目指す。今年はパンアメリカン選手権で勝ち、6月のランキング大会(ハンガリー)でも優勝と強さを見せている。67kg級に上げた直後の試合だったが、2連敗しているフシユエツ(中国)の不出場は追い風だ。
これまで、1996年アトランタ大会48kg級優勝のシム・クォンホ(沈灌虎=韓国)が2000年シドニー大会の54kg級を制し、アトランタ大会52kg級優勝のアルメン・ナザリアン(アルメニア~ブルガリア)がシドニー大会58kg級で勝った例はあるが、いずれも6kgの体重差。サンチェスは7kgの体重差を乗り越えられるか。
昨年の世界選手権決勝で、3-4の1点差で敗れたハスラト・ジャファロフ(アゼルバイジャン)は今年の欧州選手権で優勝し、6月のランキング大会(ハンガリー)は72kg級へ出場して優勝と絶好調。サンチェスを破る候補の一番手と言えよう。
2022年世界選手権で優勝したマテ・ネメス(セルビア)も、昨年の世界選手権ではサンチェスに2-3で敗れての3位。ジャファロフが第1シードで、ネメスが第4シードなので、サンチェスとは反対ブロック。サンチェスが勝ち上がってきた場合、挑むのはどちらか。
第7シードにいるサエイド・エスマエイリ(イラン)は、2021年の東京オリンピックと世界選手権を制した選手(モハマド・アブドルハム・ゲラエイ)との代表争いを勝ち抜いてパリのマットに立つ。2022年U20世界選手権優勝、今年4月のアジア選手権優勝など実績は申し分なく、6月のランキング大会(ハンガリー)では、サンチェスに敗れながらも7-9の激戦。サンチェスと同じブロックなので、サンチェスの決勝進出を阻止する可能性のある一番手であろう。
国内の熾烈な代表争いを勝ち抜いてパリのマットに立つ曽我部京太郎(ALSOK)は、6月のランキング大会(ハンガリー)でサンチェスとエスマエイリに敗れた経験を、パリにどう結びつけるかが課題。昨年の世界選手権は不幸な出来事(ペットボトル投げ入れ事件=関連記事)もあって上位入賞ならなかったが、国際大会ではコンスタントに上位へ進んでいる。優勝戦線に浮上する可能性は十分。
他に、曽我部とともにアジア予選を通過したアマンツル・イスマイロフ(キルギス)は世界選手権で2022年3位・昨年5位の実力者。2021年東京オリンピック3位のイブラヒム・エルサイード(エジプト)とともに上位入賞の可能性はある。
Orta Sanchez, Luis Alberto(キューバ) | |||||
2024年 | I・ポリヤク&J・バルガ大会 | ● | 1-7 | ○ | Orta Sanchez, Luis Alberto |
Galstyan, Slavik(アルメニア) | |||||
2023年 | D・コロフ&N・ペトロフ大会 | ● | 6-9 | ○ | Galstyan, Slavik |
2022年 | ピトラシンスキ大会 | ● | フォール、1-8 | ○ | Galstyan, Slavik |
Ismailov, Amantur(キルギス) | |||||
2022年 | ピトラシンスキ大会 | ○ | フォール、14-10 | ● | Ismailov, Amantur |
Esmaeili Leivesi, Saeid Morad Goli(イラン) | |||||
2024年 | I・ポリヤク&J・バルガ大会 | ● | 5-6 | ○ | Esmaeili Leivesi, Saeid |