2012.11.08

吉田沙保里(ALSOK)が野田佳彦総理大臣から国民栄誉賞を授賞

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文=増渕由気子、撮影=保高幸子)

野田佳彦総理大臣から賞を受ける吉田沙保里

 五輪3連覇を含めて世界13連覇を達成した女子55kg級の吉田沙保里選手(ALSOK)が11月7日、総理大臣官邸で行われた国民栄誉賞の授賞式に臨んだ。

 吉田選手はあでやかな黒の振袖姿で登場。授賞式には吉田選手のほか、日本協会の福田富昭会長、栄和人・女子強化委員長(至学館大教)、大橋正教・ALSOK監督と、父の栄勝さん、母の幸代さんの6人で出席。政府側は野田佳彦総理大臣のほか、藤村修内閣官房長官、田中眞紀子文部科学大臣ら10名の大臣が出席した。

 表彰式では、野田佳彦総理大臣が「世界大会13連覇というレスリング競技史上、前人未踏の偉業を成し遂げられるとともに、女性スポーツのフロンティアを開拓し、多くの国民に深い感動と社会に明るい希望、勇気を与えました」と表彰状を読み上げ、表彰状と盾が授与された。

副賞の特製ネックレスを見せる吉田

 国民栄誉賞は毎回、趣向を凝らした副賞に注目が集まるが、今回は吉田選手が自ら希望した品物で、出身地の三重県にちなんで金色の真珠に五輪の聖火をイメージしたデザインにダイヤモンドを使って表現した特製のネックレスが贈られた。

 吉田選手は「国民栄誉賞をいただくことができて大変光栄に思いますし、この(自ら希望した金のパールを使った)記念品をいただいて、13連覇ということで13mmのパールということで、言葉が出ないくらい嬉しかったです。国民の皆様の応援でここまでこられたので、感謝しております」と感想を語った。

 今後の目標について、「2020年に東京五輪を開催できるように、決まったら出られるように頑張りたいと思います。連覇はいけるところまで。次の五輪も(含めて)頑張ります」と国民栄誉賞にふさわしい活躍を誓った。


 ■父・栄勝さん「今日、(国民栄誉賞を)もらって、国民のみなさんの応援のおかげだということをひしひしと感じました。小さい頃から(沙保里にレスリングを)教えてきましたが、一人の力ではこうならなかった。娘の同級生、先輩後輩、レスリング協会、全国の応援者の賜物だと思い、感謝しています。ありがとうございました」

 ■母・幸代さん「今日は大変偉大な賞をいただいて、娘が家族の夢を次々とかなえてくれて、娘に感謝し、国民の皆様にも感謝しております。胸がいっぱいで、とってもうれしく思っております」

授賞会場にはそうそうたる顔ぶれの政府首脳が集合

授賞後の吉田に多くの記者が集まった