※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
本協会の福田富昭・名誉会長(前会長)の功績を称えた「顕彰碑」が新潟・十日町市の櫻花レスリング道場」の前庭に完成。11月3日に富山英明会長、今泉雄策前副会長、日本陸上競技連盟の瀬古利彦・前副会長ほか発起人・支援者が参加のもと除幕式が行われた。
福田名誉会長は1965年世界選手権(英国)フリースタイル57kg級で優勝。選手生活を引退してからは指導の道を歩み、1968年メキシコ・オリンピックから2021年東京オリンピックまで強化に携わった。
この間、協会の副理事長、専務理事、会長として財政面も支えるとともに、女子を立ち上げ、世界最強の地位を築いた。2003年から2021年の会長在任中のオリンピックの金メダルは17個(女子15・男子2)、世界選手権の金メダルは56個(女子・男子5)。女子の第1回大会(1987年)からの金メダル総数は87個にのぼる(第1回大会は0)。
櫻花レスリング道場は、1991年に廃校を宿泊設備つきのレスリング場に改修。全日本女子チームの選手を中心とした合宿地となった。街から離れた山の中で、当初は携帯電話も通じず、逃げ出すこともできないことから、劇画「タイガーマスク」に出てくるレスラー特訓場にあやかって「女子レスリングの虎の穴」と言われている。
富山会長は「日本のスポーツ界で大きなリーダーシップを発揮してもらった。我々としては何か恩返しをしたいと思った。地球がある限り、福田富昭の功績がここに残る」と設立の理由を説明。福田名誉会長は「来年はパリ・オリンピックがある。レスリング、陸上、柔道など日本のスポーツ界はしっかりやっていきますので支えてほしい」と感謝の気持ちを表し、変わらぬ支援を求めた。