※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(2023年9月23日、セルビア・ベオグラード / 取材=布施鋼治、粟野仁雄)
■男子フリースタイル60kg級・文田健一郎(ミキハウス=決勝で昨年の世界王者に敗れて)「最近は(自分のそり投げを)警戒されていたのに、彼は好戦的で攻めてきた。ここまでがっぷり四つに来る相手は久々のことで、びっくりした。リードされてしまって、(そり投げしないと)追いつけないし、形が悪くても攻めなければ、と思った。今の自分のスタイルに自信を持ちたい。
負傷によるブランクのほか、細かいけがはあったが、調整してきた。この2年間はアップダウンがあったが、世界の舞台での金メダルはパリでということで…」
■男子グレコーマン72kg級・原田真吾(ソネット=3位決定戦で地元セルビア代表に0-9のテクニカルスペリオリティ負け)「これが自分の実力だと思います。最初、相手に仕掛けられたたぐり(アームドラック)は、自分の体勢が悪いまま、一気に押し出されてしまった。それから一気に相手に流れをとられてしまった。グラウンドも守れなかった。
国際大会は今回初めてということもあって、言い訳になってしまうけど、試合の組み立ても分からなかった。もう一回、海外の選手と手合わせしたいと思います。ただ、国内でトップ選手にならないと、海外遠征に行かせてもらえない。今以上に実力をつけないといけない。そうしないと、日本では勝てても世界では勝てないと思う」
■男子グレコローマン63kg級・池田龍斗(a.c.wals=初戦でトルコ選手にローリング4連発を受けて完敗)「何もなかった。世界選手権は2回目だったけど。やっぱりそんなに甘くないというか、今までやってきたことが全部無意味だったというか、自分のものにはできていなかった。内容的には最悪。自分の人生の中で一番最悪な試合だったと思います」
■男子グレコローマン87kg級・角雅人(自衛隊=2回戦でドイツ選手に敗れて)「ガンガン前に出ようとした。抑えよう、抑えよう、のドイツ選手で、何がなんでも前にの攻撃が止められ、アクションができなかった。そこを崩せなかった僕が弱かった。しっかり守れたけど、相手も研究してきていた。
(高谷大地からのラブコールについて)あんなふうにオリンピック出場を決めるのは、超かっこいいし、大地のことは大好きだけど、僕は僕のためにやっている。何年もやってきて、大舞台で花咲かせられなかった。もっとやれたと思うこともある。これから、アジア大会、全日本選手権、アジア予選としっかりやりたい。29歳も30歳も関係ない。昔と比べれば十分に闘える」
(掲載済み)
■男子グレコローマン67㎏級・曽我部京太郎(日体大=3回戦で東京オリンピック王者のゲラエイと激突。7-0とリードするも、4点技を受けるなどして逆転され、大荒れの中、10-11で敗北)「前半取って、後半取られてしまい、結局やられてしまった。自分が悪かったと思います。優勝するつもりできたので、相手がどんなに強くても勝ちにいきたかった。
(試合中、2階席からペットボトルを投げ込まれたことについて)そういうことがあっても、集中力を切らさずにやったつもり、最後はしっかり守られてダメでした。(残り1分の心境)前に出続けて、自分のレスリングをやろうと思ったけど、ダメでした(涙声)。相手選手が決勝に進んだら、3位がとれるように頑張ります。(途中からゲラエイにブーイングが集中したことについて)覚えています。ブーイングが飛ぶような試合ではなく、正々堂々とみんなから歓声があがるようなレスリングをしたかったです」