2012.09.30

【世界女子選手権第2日・特集】女子72kg級・鈴木博恵(クリナップ)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

第2ピリオド、タックルを決めて優勢に立った鈴木だったが…

 【ストラスコナカウンティー(カナダ)】同僚の井上佳子(67kg級)の銅メダル獲得を受けてマットに上がった72kg級の鈴木博恵(クリナップ)は、初戦で中国選手に1-2で惜敗。第1ピリオド、チャレンジ(ビデオチェック要求)の末にものにした流れを生かせなかった。

 「自分から攻めていくことができなかった。相手の横につけず、真正面にいってしまった」と反省。第1ピリオド、がっちりとがぶられ、「はずして対処しなければならなかったのに、守るだけになってしまった」と悔やんだ。コーチからは「絶対に勝つという気持ちが足りない」と厳しく言われたそうで、「技術的な問題ではなく、精神的なことが一番大きい」と肩を落とした。

 勝てばロシア代表のエカテリナ・ブキナが待っていた。2011年のヤリギン国際大会(ロシア)で勝ち、その7ヶ月後には世界選手権2位に輝いた選手。精神的な優位があるだけに、世界の銀メダリストを破ることもありえたわけで、そうなれば、今後に大きな自信となっただけに、悔やまれる初戦敗退だ。

 ただ、中国だけではなく、どの選手とも「大きな差はないと感じました。これからも頑張っていこうという気持ちになりました」とも言う。今回の経験を今後に生かし、飛躍するのはこれからだ。