※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
■成國大志の優勝に対し、世界女子選手権2度優勝の母・成國晶子さんの話「よくここまでたどり着きました。長かった。レスリングを始めて20年。たくさんの苦難があり、その度に乗り越えてきました。ドーピング違反での出場停止期間中に、自分でトレーニングをし、身体をコツコツと作り続けてきた努力は誰にも真似はできません。『一度決めたら必ずやる。』それが成國大志です!
この世界選手権も、出発前の無症状コロナから始まり、6日間の隔離中に部屋でしっかりトレーニングをしていたそうです。そして、チームとは1日遅れてのフライト。ベオグラードの空港に到着しても、スーツケースは届かず(ロストバッゲージ)、ホテルでは泥棒に入られるというおまけ付き。マットに上がれたことが奇跡です。
すべてのアクシデントにも動じることなく、大志らしいスタイルの試合ができていました。Goldkidsの子供たちと一緒にネット中継を見ていましたが、子供たちも大喜びしていました。決勝で、私のときと同じテーピングを頭に巻いていたことにびっくり。鳥肌が立ちました
次のステージは、さらに厳しいものだと思います。私たち家族は、彼をサポートできるよう、支えて行きたいと思います。今大会、goldkidsで一緒に練習していた選手が3人が出場し、グレコローマン55kg級では塩谷優(拓大)が銅メダルを獲得。東京オリンピック金メダリストの乙黒拓斗、昨年世界選手権3位の長谷川敏裕を含め、たくさんの選手が世界で活躍してくれています。これが私の誇りです。
(1990年に初の世界一に輝いたときの成國晶子さん=当時飯島)