※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
1956年メルボルン・オリンピックのフリースタイル57kg級(バンタム級)5位の飯塚實さんが5月29日、死去されました。葬儀は近親者で済ませた。89歳。
新潟・新潟高からレスリングを始め、明大時代の1953年に全日本選手権・フリースタイル57kg級で優勝。1954年アジア大会、1954・55年全日本選手権の優勝を経て、1956年にメルボルン・オリンピックに出場した。
同オリンピックでは、1回戦で1954年世界王者のムスタファ・ダギスタンリ(トルコ)に1-2で惜敗したあと3連勝。しかし、当時のバッドマークシステムは、罰点が「6点」になると失格となる制度で、判定勝ちでも罰点「1点」というルール。4回戦で韓国選手に判定勝ちしたものの、その時点で罰点が「6点」となってしまい、勝ち続けていたにもかかわらず失格となってメダルを逃した。
その後、1958年アジア大会で優勝するなどして現役引退。新潟県へ戻り、全国高校選抜大会の再スタートに尽力し、その後、県協会会長を務めた。