※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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2010年男子フリー55kg級2位に3回戦で惜敗した湯元(赤)
【ロンドン(英国)=増渕由気子 撮影=保高幸子】ロンドン五輪レスリング競技第7日は8月11日、ロンドン市内のエクセルで男子フリースタイル60kg級、84kg級、120kg級の3階級が行われ、60kg級の湯元健一(ALSOK)は5位に終わり、北京五輪銅メダルに続いて2大会連続のメダルはならなかった。
湯元は、初戦の2回戦で2012年パンアメリカン予選優勝のヨーリス・ボン(キューバ)を2-0で下して幸先のいいスタートを切ったが、3回戦で2010年55kg級世界選手権2位のトグルル・アスガロフ(アゼルバイジャン)に黒星。アスガロフが決勝に進出したため、敗者復活に回った。
敗者復活戦はドイツの選手を2-0で破り、3位決定戦は5月のワールドカップ(アゼルバイジャン)で敗れている米国のスコット・コールマンと対戦。第1ピリオドはクリンチでものにするが、1-2と逆転負けを喫し、メダルに手が届かなかった。
各試合結果は下記の通り。
◎男子フリースタイル
【60kg級】湯元健一(ALSOK) 5位=19選手出場
3位決定戦 ●[1-2(1-0=2:09,0-3,3-1)]Scott Coleman(米国)
《試合経過》 第1ピリオドは互いに攻めあぐねてクリンチ勝負となり、ボールピックアップで優先権を引いた湯元が落ち着いてテークダウンを奪った。第2ピリオドは、20秒に湯元が右タックルに入ってじっくりテークダウン。だが、直後にコールマンがタックル。湯元はかかえてタックル返しを狙うがニアフォールとなり2失点。日本陣営は湯元の返しも有効とチャレンジするが失敗。さらに1点を失う。後半は怒涛のタックルを繰り出すが、コールマンの組手に阻まれて0-3で終了。
第3ピリオドも湯元は何度もタックルを出すが阻まれる。1分25秒、相手をふってバックポイントを奪い1点をリードするが、仕切りなおした直後にコールマンが2連続の両足タックル。1度目はこらえたものの、2度目はディフェンスしきれず、ニアフォールに持ち込まれて1-3で銅メダルマッチを落とした。
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敗者復活戦 ○[2-0(TF6-0=1:28,3-2)]Tim Schleicher(ドイツ)
《試合経過》 第1ピリオドは開始早々に足を触られるが、これで相手のタックルを見切ったのか、その後の相手のタックルはすべてブロックするか、落としてバックに回る。22秒にはタックルから相手を押し出して、1Pコーションをゲット。さらにバックポイント、変形のアンクルでテクニカルフォールを収めた。第2ピリオドも、湯元が積極的にタックルを出して3-2で終了。
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3回戦 ●[0-2(0-1,2-2B)]Toghrul Asgarov(アゼルバイジャン)
《試合経過》第1ピリオドの中盤、アスガロフの右タックルを受け1失点。湯元は反撃に出て、足をつかむまではいくがテークダウンは奪えず。第2ピリオドは45秒に、ふられてバックにつかれてからニアフォールに追い込まれ2失点。湯元は終盤にタックルで1点ずつ返すがビックポイントの差で負けた。
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2回戦 ○[2-0(2B-2,2C-0)]Yowlys Bonne(キューバ)
《試合経過》第1ピリオドの序盤は、キューバが積極的に技を出してくる。ラスト10秒を切ったところで、ローシングルを出してバックポイントを奪うが、湯元がうまく巻いて2点。その後、再びバックポイントを奪われるが、ビッグポイントの差で勝った。第2ピリオドは、開始早々に湯元が片足タックルからテークダウンして1点。中盤に再び片足タックルから場外に出して、ワンポンコーションをもらった。
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1回戦 BYE